アストラ号にいる犯人の正体は、「シャルス」です。

彼方のアストラ

画像の権利者: 篠原健太/集英社・彼方のアストラ製作委員会

シャルスが刺客として、行ったことは

  • 黒い球、通称「ワームホール」を操作し、カナタ達を抹殺しようとした
  • 運よく生存しようとしているカナタ達にとどめを刺すために通信機を破壊

シャルスの目的は、用済みとなったクローンであるカナタ達の抹殺です。

そんな刺客であるシャルスは、どうして刺客になったのか?なぜバレてしまったのか?ネタバレ解説していきます。

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なぜ刺客の正体が分かった?

シャルスが刺客だと判明したのには、いくつかの伏線がありました。

アリエスに対する行動

アニメ序盤、カナタ達が 飲み込まれた「ワームホール」。しかし、1度目はカナタ達は無事逃げ切ることに成功しています。

問題は、2度目のシーンです。

その「ワームホール」が、再びカナタ達に襲い掛かったシーンに、 一つ目の伏線は組まれていました。

それは、ワームホールの挙動です。

ワームホールは、1人でいたカナタを吸い込もうと襲い掛かります。逃げるカナタは、その途中でアリエスと偶然合流しました。

するとなんと、ワームホールはアリエスを飲み込む直前で一度、消滅します。

その理由は、刺客であるシャルスの動揺にあります。

上の記事で書いた通り、アリエスは王女「セイラ」のクローンであり、シャルスのオリジナルのヴィクシア王の娘です。

シャルスは、ヴィクシア王の命令を受けるときに、自分がクローンであることを知らされており、王女の「セイラ」が映像記憶能力を有していることを知っていました。

そんなシャルスの前で、アリエスは自分に映像記憶能力があることを、1度目ワームホール襲撃から生還した後の、アストラ号でみんなに告白します。

この時、シャルスの頭の中に「アリエス=セイラのクローン説」が浮かんだのです。

オリジナルのヴィクシア王からの命令で、シャルスは動いています。その命令の中に「王女セイラのクローンを殺さず、連れてくる」というものがありました。

だからシャルスは、カナタがアリエスと合流してしまい、慌ててワームホールを消滅させました。このワンシーンにここまでの伏線がありました。

この時点ではどうせ殺す予定なので、ワームホールを引っ込める必要は合理的に考えて無いのですが、だからこそ、ワームホールを引っ込めるほどのシャルスの動揺が描写からよく感じられます。

アリエスの映像記憶能力

シャルスの正体は、そんなアリエスにより暴かれます。

物語は進み、刺客には必ずしなければならなかった行動があったことをカナタ達は発見しました。

それは、序盤のワームホールに班員全員が飲み込まれたことを確認することです。これを行うには、ワームホールに最後に飲み込まれなければなりません。

しかし、この時点で既に、時は三か月以上経過しており、常人ではまず覚えていません。そう、「常人」なら。

映像記憶能力を持った、アリエスが言うのです。

ーーー「最後に飲み込まれたのは、シャルスさんです!」

刺客の正体が「シャルス」であることが、ここで判明しました。

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シャルスはなぜ裏切ったのか?

これには、シャルス自身の感情は一切入っていません

裏切った理由は、シャルスのクローン元であるオリジナルのヴィクシア王の命令によるものです。

命令の内容は・・・
シャルス自身の自殺と、アストラ号の班員の抹殺です。理由は、ゲノム管理法が制定されたことで、クローンに記憶移植をして乗り移る計画がパーになったからです。

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カナタ達のオリジナルである親たち

画像の権利者: 篠原健太/集英社・彼方のアストラ製作委員会

ヴィクシア王の言いなりになるシャルスに違和感を覚える方もいると思いますが、それは彼の家系が王族であることを考えれば納得もいきます。

王族の家系において、息子や娘が「もの扱い」されたり、親の言いなりになることは珍しいことではありません。

シャルスが、自分の意思を持ったのは、カナタが自分の腕を犠牲にしてシャルスを救ってくれた物語終盤のことで、そこまでの出来事がないと解けない王族の洗脳染みたものに心底震えました。

幸せになれよ、シャルス!(最終巻では、元気にカナタの船に乗ってました)