【2024年】Calibreの使い方!KindleのDRM解除はできる?使ってわかった正直レビュー!
要約: KindleのAZW3やソニーのLRF、ボイジャーの.book、モリサワのMCBookなど、電子書籍の規格っていろいろあって管理が大変ですよね。そんなお悩みを解決するのが、電子書籍管理ソフトCalibreです。Calibreは2006年に開設された電子書籍ビューアソフト。Webからニュースや雑誌をダウンロードすることもでき、プラグインによりKindleのDRMを解除してPDF化することもできます。本記事では、Calibreを使ってKindleのDRMを解除する方法をまとめました。
Calibreとは?
Calibreは電子書籍の保管や管理ができるフリーソフトです。イメージとしては、音楽を管理するのはiTunes、電子書籍を管理するのはCalibreといった感じでしょうか。WindowsだけでなくMacでも動作するため、OSにかかわらず利用できます。
電子書籍サービスと同期することができ、プラグインを導入すればDRMの解除もできます。
変換機能も提供しており、TXT/PDF/HTMLファイルなどを取り込んでEPUBやMOBI、AZW3(AmazonのKindle)、LRF(SONYのタブレット)などのフォーマットをEPUB、AZW3、PDF、FB2などのフォーマットに変換できます。
Calibreの機能と特徴
- eBooksの作成
- 電子書籍の閲覧
- 電子書籍のメタデータの編集
- 電子書籍のフォントのリサイズ
- 電子書籍端末との通信
- 表紙の変更や画像の追加
- 横書きの電子書籍を縦書きにする
- ニュースや雑誌コンテンツの取得
- コンテンツの自動生成テーブルの追加
- 電子書籍に独自のタグ付けや評価を付ける
- 開いていたページを再び開くレジューム機能
- 複数の電子書籍サービスと同期して著者や文字列で検索ができる
Calibreの安全性
Calibreは危険性がなく安全に利用できるアプリです。ソースコードが公開されているオープンソースのソフトウェアなのでウイルスやマルウェアの心配がありません。
Calibreは日本語で利用できる?
Calibreは日本語を含む37ヶ国語に対応しています。Calibreをインストールするとウエルカムウィザードでソフトの使用言語を設定できますので、「日本語」を選択してください。
Calibre DeDRMプラグインを追加してKindleのDRMを解除する手順
Kindleで購入した電子書籍は、KindleアプリもしくはKindle端末でしか閲覧ができません。これは、電子書籍にコピーガードが掛けられているためです。DEDRMというプラグインを利用すると、コピーガードが掛けられた電子書籍のDRMを解除してPDFに変換することができます。
今回はCalibreでKindleをPDFに変換する方法を解説しますが、もちろんEPUBに変換することも可能です。また、Kindleだけでなく青空文庫のXHTMLフォーマットを変換することもできます。
まずはCalibreをインストールしていきましょう。
使用許諾書を確認してインストールを進めていきます。
続いてGitHubよりDEDRMをダウンロードしましょう。まず「Assets」の中にある「DeDRM_tools」をダウンロードします。
ダウンロードしたZIPファイルを右クリックし、すべてを展開してください。
今度はCalibreに移動して環境設定>プラグインをクリックします。
「ファイルからプラグインを読み込む」をクリック。
ダウンロードフォルダにある「DeDRM_tools_10.0.3」をクリックして「開く」を押してください。
セキュリティリスクに関するポップアップが表示されるので「はい」をクリック。
プラグインが追加されました。「calibreを今すぐ再起動」をクリックしてソフトを再起動してください。
続いてKindleのデスクトップ版を開いて変換したいKindle本をダウンロードします。
今度はCalibreを開いて右上の「本を追加」をクリックしましょう。
ドキュメント>My Kindle ContentからAZWファイルをインポートします。
今度は取り込んだ電子書籍の上で右クリックをして「本を変換>個別に変換」へ進みましょう。
最後に出力形式をPDFに設定して右下の「OK」をクリックしてください。書籍名や著者名などのメタデータは自由に編集できます。
CalibreでDRMを解除できないときの対処法
kfx-inputプラグインをインストールする
電子書籍の変換において下記のようなエラーメッセージが表示された場合は、KFX形式のファイルが読み込めていない可能性があります。kfx-inputプラグインを入れることでファイルが読み込めるようになりますので、kfx-inputプラグインを追加してみてください。
プラグインはこちらのページからインストールできます。KFX Input.zipというリンクがありますので、そこからインストールし、DEDRMと同じようにCalibreの環境設定>プラグインからZIPファイルを追加してください。
プラグインを再インストールする
プラグインを再インストールしてみるのも有効な方法です。プラグインのバージョンが古くなっていると正常に動作せずDRMが解除できなかったりKFXファイルを読み込めなかったりとトラブルが発生します。
別のソフトを使用するのもアリ
Epubor UltimateやKCR Converterなどの代替ソフトを使うのもおすすめです。電子書籍のDRMは頻繁に更新されるため、常に最新のコピーガードをカバーしているソフトを使う必要があります。
実際に使ってわかったCalibreのレビュー
〈Calibreの良いところ〉
- 本をまとめて変換できる機能あり
- 本の表紙を編集できる
- 著者やシリーズ、出版社など類似検索ができる
- はじめてのビューアではショートカットキーの説明があって親切
- 縦型表示に対応している数少ないビューアソフトの一つ
- 完全無料で使えてプラグインも0円で追加できる
- インターフェースがシンプルで好きなようにカスタマイズすることもできる
〈Calibreの気になるところ〉
- 日本語の取得できるニュースは22と英語(459)と比較して少ない
- 電子書籍を自動検出できないため手動で追加する必要がある
- プラグインを入れても最新のDRMに対応していない
- DRMを解除するのにプラグインをいれなければいけない
CalibreのDRM解除に関するQ&A
バレる可能性は0ではありません。Calibreに限らずどんなツールでも、KindleのDRMを解除することは規約違反であり、最悪の場合アカウントが停止させられる可能性もあります。
Calibreの対応形式は下記のとおりです。
入力形式 |
CBZ、CBR、CBC、CHM、EPUB、FB2、HTML、LIT、LRF、 MOBI, ODT、PDF、 PRC, PDB、PML、RB、RTF、SNB、TCR、TXT、DOCX |
出力形式 |
EPUB、AZW3、PDF、FB2、OEB、LIT、LRF、MOBI、PDB、PML、RB、SNB、TCR、TXT |
CalibreでKindleをPDFに変換したら小さくなってしまいました…
環境設定の「変換設定」で「共通オプション」と「出力オプション」を変更してみましょう。まず、共通オプションで出力プロファイルを「Tablet」にして入力プロファイルを「Default Input Profile」で余白をすべて0ポイントにしてください。
次に出力オプションで出力プロファイルに設定された紙面サイズを使用を「true」にして、
変換するドキュメントのページマージンを使用を「false」にします。ページマージンはすべて 0ポイントにします。
特におすすめのプラグインは下記の5つです。プラグインのページから詳細を確認できますので、気になる方は検索してみてください。
antikvarium_hu |
antikvarium.huから電子書籍のメタデータをダウンロードできる |
Generate Cover |
プラグインを使えば電子書籍の背景をカスタマイズできる |
Kindle collections |
日本語のコレクションを作成したり一括でコレクションに入れたりできる |
Ebook Translator |
電子書籍を任意の言語に翻訳できる |
reading goal |
読書目標をCalibreで管理できる |
まとめ
今回はCalibreの特徴やKindleのDRMを解除する方法などを紹介しました。プラグインを入れると聞くと難しく感じるかもしれませんが、ファイルをインポートするだけなので初心者の方も心配する必要はありません。KindleをPDF化すればよりさまざまなデバイスで電子書籍が楽しめるようになるだけでなく、PDFに書き込めるアプリを使って、電子書籍にメモをすることができるようになります。ぜひ本記事を参考に、電子書籍の読書環境をより快適なものに整えてみてくださいね。