AV01(AV1)コーデックとは?VP9やAVC1との違いなどを解説!
インターネット動画配信サービスの普及により、動画の圧縮技術も格段にレベルアップしています。最近は、今まで以上に高い圧縮率を実現するためのビデオコーデックが続々と登場しています。中でもAV01コーデック(AV1 Codec)は注目度が高まっているビデオコーデックです。今回は、AV01(AV1)コーデックの概要やVP9・AVC1との違い、YouTubeの動画を指定のコーデックでダウンロードしてMP4に変換する方法について解説していきます。
目次
AV01(AV1)コーデックとは?
AV01コーデックは、インターネット上で行われる動画配信を目的として開発された動画圧縮コーデックです。Alliance for Open Mediaという非営利団体によって開発されました。GoogleのVP9が基礎部分にあり、DaalaとThorやVP10の技術を組み込むことで開発されたコーデックになります。
無料で使うことができますが、活用しているのは最新の圧縮技術です。比較的使われる場面が多いAVC/H.264やHEVC/H.265と比較してみると、AV01コーデックの方が動画のストリーミング転送効率が良くなり、よりたくさんの動画を短い時間で転送できます。
このことから、AV01コーデックはオンライン転送速度が速くて品質も良く、圧縮率が高いコーデックであることがわかります。それほど魅力的なツールでありながら無料で利用できるため、活用している人も増えてきているのです。
しかし、一般のユーザーにはそこまで浸透していません。AV01コーデックが活用されているのは、WebブラウザだとGoogle Chrome70以降・Mozilla Firefox 67以降・Opera 57など、メディアプレイヤーだとVLC media player 3.0・mpv v0.29.0・MKVToolNix v22.0.0などです。デコードソースの場合は、VideoProc・FFmpeg 4.0・GStreamer 1.14・MediaInfo v18.03となっています。
業界での人気は高いものの、一般ユーザーにとってはまだまだ身近な存在とは言えないのが現状です。
VP9コーデックとは?
VP9コーデックは、Googleが開発した無料のビデオコーデックです。VP8の後継という位置付けになっています。2011年頃から開発がスタートし、VP8と同程度の画質を維持しつつ、半分以下のビットレートで動画を圧縮することが目的となっていました。
したがってVP9コーデックには、より高い圧縮率と画質の劣化しにくさを両立することが求められたと言えます。MatroskaやWebMといったコンテナ形式で使用されており、YouTubeをはじめとしたオンラインビデオストリーミングのプラットフォームで幅広く活用されています。Google ChromeやMozilla FirefoxといったWebブラウザでもサポートされているので、身近な存在です。
VP9のメリットは、品質が高いビデオを低帯域幅で実現できることです。インターネットを介したビデオ会議やビデオストリーミングを行うアプリでは、効率的なデータ圧縮が必要不可欠となります。そのような場面だとVP9のメリットが活きるでしょう。
AVC1コーデックとは?
AVC1は、H.264とも呼ばれ、高度なビデオ圧縮技術の一部です。このコーデックは、高品質なビデオコンテンツを効率的に圧縮してストリーミングやダウンロードに適しています。AVC1は、動画共有プラットフォームやビデオストリーミングサービスで広く使用されており、多くのデバイスやプレイヤーでサポートされています。高画質の映像を小さなファイルサイズで保存できるため、オンラインビデオの視聴体験を向上させるのに役立ちます。
AV01(AV1)とVP9の違い
AV01とVP9の違いはどのような部分にあるのか気になる人もいるでしょう。続いては、この2つの違いはどこにあるのか、いくつかの要素で比較していきます。
利用料金
AV01とVP9はいずれもロイヤリティフリーとなっているので、料金は発生しません。開発元は異なりますが、オープンな規格である点は同様です。
圧縮率やファイルサイズ
圧縮率は、AV01の方が高くなっています。なぜなら、VP9よりも高い圧縮率を目指して開発されたコーデックだからです。VP9は成熟したコーデックとして幅広く使われていますが、ビットレートの削減率はAV01に及びません。
CPUの使用率
AV01は複雑なアルゴリズムを使用しているので、エンコード処理をする際のCPU使用率は高くなってしまいます。一方VP9は、AV01よりもCPUの使用率が低いです。CPUに制約がある場合はVP9が適しています。
互換性
互換性が高いのはVP9です。VP9は世界的にも多くのユーザーが活用していて、互換性においてもサポートが充実しています。幅広いデバイスやブラウザで実行できます。
しかしAV01は、複雑なアルゴリズムが必要になるので、互換性は高くありません。古いデバイスやブラウザだとAV01コーデックの動画を再生できない可能性があります。
AV01とVP9にはこのような違いがあるので、利用する際は念頭に置いておきましょう。
AV01(AV1)VS AVC1の違い
AV01とAVC1の違いについて理解を深めたいと考えている人もいるでしょう。次は、この2つの違いについて解説していきます。
利用料金
AV01はこれまでにも説明したようにロイヤリティフリーです。しかし、AVC1は特許で制限されているため、使うためにはライセンス料金を支払わなければいけません。利用料金はAV01とAVC1の大きな違いだと言えるでしょう。
圧縮率
圧縮率は、AV01がDaalaとThorの圧縮アルゴリズムをハイブリッド化しているので、より高くなっています。AVC1と比較した場合も、AV01の方が効率良く圧縮できます。
互換性
AV01のハードウェアでコードは一部のチップでしかサポートされていません。それに対してAVC1は、多くのデバイスで幅広くサポートされています。将来的にはAVC1への置き換えが期待されているため、このような差が生まれているとも考えられるでしょう。
YouTubeの動画を特定のコーデックでダウンロードする方法
YouTubeは、世界中で最も人気のある動画共有サイトの1つであり、多数のユーザーが日々利用しています。しかし、オフラインで視聴したい場合や、再生時に不安定なインターネット接続がある場合は、YouTube動画をダウンロードするのをおすすめします。YouTubeからお気に入りの動画をダウンロードしたい場合、StreamFab YouTube ダウンローダーを使って、指定のコーデックを選択してダウンロードすることができます。
StreamFab YouTube ダウンローダーは、Tver、YouTube、TikTokを含む、1000以上の無料動画配信サービスからオンライン動画を最大8Kの画質でダウンロードして、MP4/MKV/MP3として保存できます。YouTubeダウンロード機能は永久無料で提供しています。また、複数の動画の一括ダウンロードもできるので、YouTubeから動画を効率的かつ迅速にダウンロードできます。 |
下は、StreamFab YouTube ダウンローダーを使用してYouTubeの動画を特定のコーデックでダウンロードする手順です。
必要に応じて、ビデオコーデックを選択します。YouTubeでは、主にH.264とVP9コーデックが使用されます。どちらのコーデックを選ぶべきかは、ダウンロードしたい動画の品質と解像度に依存します。
H.264:品質が高く、ほとんどのデバイスで再生できる非常に互換性のあるコーデックです。通常、一般的な動画や標準解像度の動画に適しています。スムーズな再生と広い互換性が必要な場合に選択します。
VP9:高解像度の動画や4K、8Kなどの高品質コンテンツに適しています。品質が向上し、ビデオのデータサイズを削減できますが、一部の古いデバイスやブラウザではサポートされていないことがあります。高解像度コンテンツを楽しみたい場合に選択します。
AV1:H.264やVP9よりもさらに高い圧縮率を提供し、ビデオのデータサイズを大幅に削減できます。しかし、AV1はまだ一般的ではなく、すべてのデバイスやブラウザでサポートされていないことがあります。
ダウンロードが完了したら、ダウンロードした動画が「ダウンロード」に移動します。
まとめ
AV01コーデックは、動画圧縮技術の1つです。Google Chromeなど多岐にわたって活用されています。他にも似たような技術はありますが、それぞれのメリットやデメリットが異なるので、それを踏まえた上で活用することが重要になります。
そんなAV01の動画は指定のコーデックでダウンロードしてMP4に変換可能です。変換するためには、「StreamFab YouTube ダウンローダー」を活用しましょう。YouTube ダウンロード機能は無料で使えるので、今すぐお試しで使ってみるのもおすすめです。