GPUアクセラレーションとは?処理を高速化する仕組みと有効にする方法
要約: GPUアクセラレーションという名詞を聞いた人がたくさんいると思いますが、GPUアクセラレーションって一体どんなものを考えている人がより多いはずです。また、GPUとCPUの概念を混同する人もいるはずなんです。では、本記事でGPUアクセラレーションについて詳しくご紹介致します。GPUアクセラレーションの概念、用途、種類、どんな特性があるか…知っておきたいGPUアクセラレーション知識の全てを解説します!

GPUアクセラレーションとは、動画のデコードやエンコード、画像処理など、対応する処理をCPUからGPUへ分担する仕組みです。ただし、設定をオンにするだけですべての作業が速くなるわけではありません。
ポイントは、アプリ内のアクセラレーション、使用するGPUの指定、OS側の設定を区別することです。本記事では、「GPUアクセラレーションとは?処理を高速化する仕組みと有効にする方法」という疑問に沿って、CPUとGPUの役割、動作確認、不具合が起きたときの切り分けまで順番に���説します。
GPUアクセラレーションとは

GPUアクセラレーションとは、パソコンに搭載されたGPU(Graphics Processing Unit)を活用して、データ処理や映像処理を高速化する技術のことです。
通常、パソコンの中心的な役割を担うのは CPU(中央処理装置)ですが、動画編集やエンコード、AI演算のような重い作業をすべてCPUに任せると、動作が遅くなったりフリーズしたりすることがあります。そこでGPUアクセラレーションを有効にすることで、CPUとGPUが役割を分担し、全体の処理を効率化できるのです。
| 処理を担うもの | 得意な処理 | 代表的な役割 |
|---|---|---|
| CPU | 制御・分岐・順序処理 | 全体の制御 |
| GPU | 似た演算の並列処理 | 画像・映像・AI演算 |
CPUとGPUはどちらか一方だけを使うのではなく、アプリが対応する処理を分担することで効率よく動作します。
GPUは、同時に多数の計算を並列して処理できる構造を持っています。これは「並列処理(パラレルコンピューティング)」と呼ばれる仕組みで、画像や映像などに含まれる多数の似た演算を処理することに長けています。ただし、GPUへ分担できる範囲は、アプリと実行する処理によって異なります。
GPUアクセラレーションは、対応アプリの並列演算や動画処理をGPUへ分担する仕組みです。動画のデコード、エフェクト処理、エンコードは別々の処理で、利用できる機能はアプリ、GPU、素材の形式、出力設定によって異なります。GPUの設定だけでCPU主体の処理やディスクの読み書きまで高速化されるわけではありません。
このように、GPUアクセラレーションは単なる「スピードアップ」機能ではなく、対応する処理をCPUとGPUに分担させる仕組みです。画像や映像処理を対象とする場合は、グラフィックアクセラレーションと呼ばれることもあります。動画編集ソフトや変換ツールを使うときは、アプリ、GPU、素材の形式が対象処理に対応しているかを確認することがポイントです。
GPUアクセラレーションの種類
iGPUとdGPUはGPUの搭載形態の違いです。GPUアクセラレーションはアプリの処理をGPUへ分担する仕組みで、ハードウェアアクセラレーションの一種です。WindowsのGPUスケジューリングはGPUへの処理の割り振りを管理するOSの機能で、アプリ内の有効化や使用GPUの指定とは別の設定です。
それぞれの特徴と違いを理解することで、自分の用途に合った環境を選ぶことができます。
内蔵GPUアクセラレーション(iGPU)とは
内蔵GPUは、CPUの中に組み込まれているGPUのことです。追加のグラフィックボードを用意する必要がなく、すぐにGPUアクセラレーションを利用できるという利点があります。
現在の省スペース型PCや薄型ノートパソコンの多くには、この内蔵GPUが採用されています。コストを抑えられる反面、単体GPUと比べると性能が劣るため、高画質動画のエンコードや3Dレンダリングといった重い処理では速度が遅くなることがあります。
とはいえ、日常的な動画再生や簡単な編集、軽いゲームプレイなどには十分な性能を発揮します。特にIntelの「Quick Sync Video」やAMDの「VCN」など、内蔵GPUでも動画処理をサポートする機能が搭載されており、一般的な用途には最適です。動画のデコード、エフェクト処理、エンコードはそれぞれ別の処理です。利用できる機能は、GPUの世代、コーデック、アプリの対応状況によって異なります��
内蔵GPUアクセラレーションでできること:
- 動画の再生や軽い編集
- 動画のエンコード(QSV / VCN対応)
- 軽量なゲームの実行
単体GPUアクセラレーション(dGPU)とは
単体GPUは、CPUとは別に搭載される独立したGPUです。グラフィックボードとして知られ、専用のVRAM(ビデオメモリ)を持つことで、大量のデータを処理できます。
この高い演算性能により、4K映像の編集・変換・リッピングや高負荷な3Dゲームなど、大量のグラフィックデータを扱う作業で力を発揮します。
一方で、単体GPUはパソコン本体の価格が高くなり、消費電力や発熱量も大きくなるというデメリットがあります。必要な電力や発熱量はGPUと処理負荷によって異なるため、長時間使用する場合は冷却環境や電源にも注意が必要です。
単体GPUアクセラレーションでできること:
- 4K・8K映像の再生・編集・変換
- 高負荷ゲームや3Dレンダリング
- AI映像生成やディープラーニング処理
GPUアクセラレーションを有効にするための基本設定
GPUアクセラレーションを有効にする前に、変更したい設定の種類を確認しましょう。アプリ内のアクセラレーション、使用GPUの指定、WindowsのGPUスケジューリングは、それぞれ目的と設定場所が異なります。
| 設定の種類 | 目的 | 設定する場所 |
|---|---|---|
| アプリのアクセラレーション | 対応処理をGPUへ分担 | アプリの設定 |
| 使用GPUの指定 | アプリが使うGPUを選択 | OSのアプリ別設定 |
| GPUスケジューリング | GPUへの処理割り振りを管理 | Windowsのグラフィック設定 |
まず設定の対象を切り分けてから、GPUドライバー、電源設定、アプリ内の項目を順番に確認します。
GPUドライバーと電源設定を確認する
まず最初に行うべきことは、GPUドライバーの更新です。古いドライバーのままだとGPUアクセラレーションが正しく動作しない、または認識されない場合があります。
- Windowsの場合:「デバイスマネージャー」→「ディスプレイアダプター」→使用中のGPUを右クリック→「ドライバーの更新」を選択。
- Macの場合:macOSアップデートを実行すると、GPUドライバーも自動的に最新化されます。
また、電源設定が「省電力モード」になっているとGPUの性能が抑制されるため、「高パフォーマンスモード」または「最適なパフォーマンス」に切り替えておきましょう。

GPUアクセラレーションをオンにする一般的な手順
GPUアクセラレーションを有効にする設定は、アプリケーションごとに多少異なりますが、基本的な流れは共通しています。
- 使用しているソフトを開く。
- 「設定」または「環境設定」メニューを開く。
- 「システム」または「パフォーマンス」項目を探し、「GPUアクセラレーションを有効にする」や「ハードウェアアクセラレーションを使用する」にチェックを入れる。
- 設定を保存して再起動する。
設定後は、アプリを再起動して対象の処理を実行します。利用できるGPU処理は、アプリ、GPU、素材の形式、出力設定によって異なり、CPU主体の処理やディスクの読み書きまで同じように高速化されるわけではありません。
Filmoraでは「ファイル」→「設定」→「パフォーマンス」→「GPU」でGPU関連の設定を行い、動画のデコードに関する設定は別の項目として確認します。
ノートパソコンでGPUアクセラレーションを有効にする方法
ノートパソコンの場合、多くのモデルが内蔵GPU(iGPU)と単体GPU(dGPU)の両方を搭載しています。
デフォルトでは、省電力を優先して内蔵GPUのみが動作していることがあるため、高性能な単体GPUを使うには設定を変更する必要があります。
Windows 11での設定方法:
- デスクトップで右クリックし、「ディスプレイ設定」→「グラフィックの設定」を開く。
- 対象アプリを「デスクトップアプリ」または「Microsoft Storeアプリ」から選択し、「参照」ボタンで追加。
- 追加したアプリをクリックして「オプション」を選択。
- 「高パフォーマンス(単体GPU)」を選択し、「保存」をクリック。
これで、対象アプリが使用するGPUとしてdGPUを優先する指定になります。
ただし、この指定はアプリ内のデコードやエンコード機能を有効にする設定とは別です。動画編集やエンコードを行う場合は、アプリ側のGPU設定も確認してください。
GPUがない場合はどうすればいい?
もしノートパソコンや省スペースPCに単体GPU(dGPU)が搭載されていない場合でも、心配はいりません。最近の内蔵GPU(iGPU)は性能が大幅に向上しており、軽い動画変換や編集作業なら問題なく対応できます。
また、PCと接続規格がeGPUに対応している場合は、外付けGPUを利用する方法もあります。ThunderboltやUSB4など、eGPU対応が明示された端子、OS、外部GPUボックス、電源の条件を確認してください。
GPUアクセラレーションが有効か確認する方法
設定後は、対象アプリの設定と実行中の処理を照らし合わせて、GPUが使われているか確認しましょう。
- Windowsの場合:「タスクマネージャー」→「パフォーマンス」タブ→「GPU」を選択します。動画処理では、全体の使用率だけでなく「Video Decode」や「Video Encode」など、実行中の処理に対応する項目も確認します。

- Macの場合:Macでは「アクティビティモニタ」を開き、「ウインドウ」メニューから「GPUの履歴」を選ぶとGPUの稼働状況を確認できます。
GPU使用率が低い場合でも、処理がCPU主体であれば異常とは限りません。アプリ内の設定、実行している処理、使用中のGPUを確認し、必要に応じてソフトの再起動とドライバーの更新を行いましょう。
GPUアクセラレーションの注意点と最適な使い方
GPUアクセラレーションは、動画編集やエンコード、AI処理など、対応する処理をGPUへ分担できる機能です。ただし、効果や動作の安定性はアプリ、GPU、ドライバー、素材の形式によって異なるため、次の注意点を確認しておきましょう。

1. 発熱と消費電力に注意
GPUは高負荷な処理を行う際に多くの電力を消費し、発熱量も増加します。特にノートパソコンでは、冷却スペースが限られているため温度上昇が激しく、動作が不安定になることもあります。
そのため、冷却ファンや冷却スタンドを併用して熱を逃がすことが重要です。また、長時間の動画変換やレンダリング作業を行う際には、できるだけ室温を下げたり、通気性の良い場所で使用するようにしましょう。
2. すべてのアプリがGPUアクセラレーションに対応しているわけではない
GPUアクセラレーションを有効化しても、アプリケーション側が対応していない場合は効果が得られません。特に古いソフトや軽量アプリでは、GPU支援処理が組み込まれていないケースがあります。
そのため、使用前にアプリの公式サイトや設定画面で「GPUアクセラレーション対応」表記があるか確認しておきましょう。ハードウェアアクセラレーション対応を明示しているソフトでも、GPUが使われる処理はデコード、エフェクト、エンコードなどに分かれ、素材の形式や出力設定によって異なります。
3. 環境によってはパフォーマンスが低下することも
アプリのバージョン、GPUドライバー、対象となる処理の組み合わせによっては、GPUアクセラレーショ��をオンにすると処理が遅くなったり、映像にノイズが入ったり、ソフトが停止したりすることがあります。
不具合が出たら、アプリのバージョン、GPUドライバー、問題が起きる処理を順に確認します。そのうえで、同じ素材と出力設定を使い、アクセラレーションのオンとオフを一つずつ切り替えて状態を比べてください。Chromeで画面の乱れや画質の変化が見られる場合も、同じ手順で切り分けると原因を絞り込みやすくなります。
DVDのバックアップで利用できるDVDFab DVD コピー
前節までの基本設定で、アプリ内のアクセラレーションと使用GPUの指定を確認できます。DVDのバックアップを行う場合は、GPUの総使用率だけで判断せず、ソフトが対応する処理、GPU、出力形式の条件を確認することがポイントです。
その用途で検討できるのがDVDFab DVD コピーです。コピー機能と用途に応じた出力設定を備えており、具体的な DVDコピーの手順 を確認できます。製品ページで用途と利用条件を確認したうえで検討してください。

- DVDを読み込み、コピー設定から出力まで進められる
- DVDを空白ディスクやISOファイルに出力できる
- 用途に応じてコピーモードを選択できる
- 字幕、音声、ボリュームラベルなどを設定できる
- 二層DVDを一層DVD向けに圧縮して出力できる
- 複数のDVDをまとめて処理できる
GPUアクセラレーションを使ってDVDをコピーする方法
基本操作は、コピー機能とモードを選び、DVDを読み込んで出力先を指定する流れです。以下の画面に沿って進めます。


インストールしてから、「今すぐ起動」をクリックしてソフトを起動します。




GPUアクセラレーションの利用可否は、コピー操作とは別に、ソフトの設定と対象処理の対応状況を確認してください。
DVDFab DVD コピーは、個人が合法的に所有し、利用を許可されたディスク内容のバックアップに使用してください。適用法令と利用条件に従い、コピーした内容を再配布しないでください。
よくある質問
Q
GPUアクセラレーションをオンにすれば必ず速くなりますか?
必ずではありません。動画のデコード、エフェクト処理、エンコードは別々の処理で、利用できるGPU機能はアプリ、GPU、素材の形式、出力設定によって異なります。CPU主体の処理やディスクの読み書きは、GPUアクセラレーションをオンにしても同じようには高速化されません。
A
Q
内蔵GPUだけでもGPUアクセラレーションは使えますか?
対応するアプリでは内蔵GPUも利用できます。動画のデコードやエンコードに使える機能は、GPUの世代、コーデック、アプリの対応状況によって異なります。内蔵GPUか単体GPUかという搭載形態だけで、対応する処理や速度が決まるわけではありません。
A
Q
GPU使用率が上がらないのはなぜですか?
アプリが非対応、設定がオフ、対象処理がCPU主体、ドライバーが古い、電源設定で性能が制限されている、などの可能性があります。動画処理では全体の使用率だけでなく、タスクマネージャーの「3D」「Video Decode」「Video Encode」など、処理に対応する欄も確認しましょう。
A
Q
ゲーム以外でもGPUは必要ですか?
用途によります。GPUは動画編集、エンコード、配信、AI補正、3D設計などにも使われますが、文書作成や軽い作業を含むすべての用途で単体GPUが必要になるわけではありません。
A
Q
DiscordのGPUアクセラレーションはオンにしたほうがよいですか?
表示や動作に問題がなければ、一律にオフへ変更する必要はありません。画面の乱れや動作の重さが出たときは、Discord内のGPUアクセラレーション設定を切り替え、再起動後に同じ操作で比較してください。これはWindowsのGPUスケジューリングとは別の設定です。
A
Q
ハードウェアアクセラレーションの設定が見つからないときはどうすればよいですか?
アプリ内のアクセラレーション、使用GPUの指定、WindowsのGPUスケジューリングは、それぞれ設定する場所と目的が異なります。探している設定を切り分けたうえで、アプリのバージョン、GPUの対応状況、ドライバーを確認してください。Windows側の項目が表示されなくても、アプリ内のアクセラレーションが使えないとは限りません。
A
まとめ
GPUアクセラレーションは、対応する処理をCPUからGPUへ分担する仕組みです。効果はGPU、処理負荷、アプリ、素材の形式によって異なります。特にノートパソコンや省スペースPCでは、内蔵GPUと単体GPUの違いだけでなく、アプリが対応する処理やコーデックも確認すると、設定の効果を判断しやすくなります。
また、動画変換やDVDコピーといった作業を行う際には、デコード、エフェクト処理、エンコードのうち、どの処理でGPUを利用できるかを確認することが重要です。DVDのバックアップ用途では、「DVDFab DVD コピー」の製品ページで用途と利用条件を確認することで、対応する作業を検討できます。
まずは対象ソフトの設定と、実行中の処理にGPUが使われているかを確認してみましょう。
効果が分かりにくい場合は、一度に複数の項目を変えず、同じ作業で設定のオンとオフを切り替えて状態を比べると、原因を切り分けやすくなります。




