adobe dvd オーサリング

Premiere Pro単体では、DVDプレーヤーで再生できるDVD-Videoを直接作成できません。Premiere ProでDVD用の動画を書き出し、その後DVDオーサリングソフトでメニューやVIDEO_TS構造を作成して書き込む必要があります。

この記事では、Premiere ProでDVD向けに動画を書き出す設定、DVD-Videoの基本仕様、書き出した動画をDVDに焼くオーサリング手順、画質をできるだけ保つコツまで順番に解説します。

Premiere ProでDVDを書き出す前に知るべき結論

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Premiere Proは動画編集ソフトです。DVD-Videoのメニュー作成、VIDEO_TS生成、ディスク書き込みまでを完結するDVDオーサリング機能は搭載していません。

DVDプレーヤーで再生できるディスクを作るには、次の2段階で作業します。

  • Premiere ProでDVD向けの動画ファイルを書き出す
  • DVDオーサリングソフトでDVD-Video形式に変換し、DVDへ書き込む

かつてはAdobe Encore CS6がDVDオーサリング用途で使われていましたが、EncoreはCS6で開発終了となり、現在は新規提供や公式サポートの対象外です。既存環境で動作する場合もありますが、新しくDVDを作るなら現行のオーサリングソフトを使う方が安全です。

DVD-Videoの仕様とPremiere Proの書き出し形式

DVDプレーヤーで再生するには、単にMP4をDVDへコピーするだけでは不十分です。DVD-Videoでは映像形式、解像度、フレームレート、ディスク構造が決まっています。

項目主な規格
映像コーデックMPEG-2
解像度(NTSC:日本・北米など)720×480
解像度(PAL:欧州など)720×576
フレームレート29.97fps(NTSC) / 25fps(PAL)
アスペクト比16:9 または 4:3
音声AC-3 / PCMなど
ディスク構造VIDEO_TSフォルダ、ISO、DVDディスク

なぜ4K・フルHD動画でもDVDではSD画質になるのか

DVD-VideoはもともとSD解像度を前提とした規格です。そのため、4KやフルHDで撮影・編集した動画でも、DVD化する時点でNTSCなら720×480、PALなら720×576へ変換されます。日本向けに作る場合は、基本的にNTSCの720×480を前提に設定します。

画質をできるだけ保つには、DVDの規格を超える高解像度のまま書き込もうとするのではなく、Premiere Pro側でDVD向けの形式に整え、オーサリング時の再圧縮を最小限にすることが重要です。

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DVDは高解像度ディスクではありません。HD画質や4K画質のまま残したい場合は、Blu-ray、USBメモリ、データファイル配布など別の方法を検討してください。

Premiere ProでDVD用動画を書き出す手順

Premiere Proでは、DVDオーサリングソフトへ渡しやすい形式として「MPEG2-DVD」を選ぶのが基本です。MP4で書き出してからオーサリングソフトで再変換する方法もありますが、DVD用途では再圧縮を減らすために最初からDVD向け設定にしておくと画質を管理しやすくなります。

Step1
書き出し画面を開く

Premiere Proで対象のシーケンスを選択し、上部メニューの「ファイル」>「書き出し」>「メディア」を開きます。

Premiere ProでDVD用に動画を書き出す手順

右上の共有アイコン、または画面上部の「書き出し」ワークスペースから開いても構いません。

Premiere ProでDVD用に動画を書き出す手順

Step2
形式を「MPEG2-DVD」にする

DVD向けに書き出す場合は、形式でMPEG2-DVDを選びます。日本向けのDVDならNTSC、横長動画なら16:9ワイド系のプリセットを選択します。

Premiere ProでDVD用に動画を書き出す手順

設定項目推奨設定
形式MPEG2-DVD
テレビ方式日本向けはNTSC
解像度NTSCは720×480
フレームレート29.97fps。23.976p素材はDVD向け設定で変換
アスペクト比16:9素材はワイド設定、4:3素材は標準設定
ビットレート画質重視ならVBR 2パスを推奨。長尺では容量に合わせて調整
出力ファイル映像と音声が別ファイルで出力される場合があります

注意:MPEG2-DVDで書き出すと、環境や設定により映像ファイル(.m2v)と音声ファイル(.wav/.ac3など)が分かれて保存されることがあります。オーサリングソフトに読み込むときは、映像と音声の両方を指定してください。

Step3
Premiere ProまたはAdobe Media Encoderで書き出す

設定を確認したら「書き出し」をクリックします。複数の動画を処理する場合や、Premiere Proで作業を続けたい場合は「キュー」を選び、Adobe Media Encoderで書き出すと効率的です。

書き出した動画をDVDに焼く方法(オーサリング)

Premiere Proから出力したファイルをDVDプレーヤーで再生できるディスクにするには、DVDオーサリングソフトでDVD-Video構造を作成します。ここでは、動画読み込みからDVDディスク、ISO、フォルダ出力まで対応するDVDFab DVD 作成を例に説明します。

DVDFab DVD 作成
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  • MP4、MKV、MOV、M2TSなど200以上の動画形式に対応
  • DVDディスク、ISO、フォルダへの出力に対応
  • DVDメニューのテンプレートを利用可能
  • 字幕、音声トラック、チャプター、簡易編集に対応
  • DVD5 / DVD9、16:9 / 4:3、NTSC / PALを設定可能
Step1
DVDFabを起動し、左側メニューから「作成」を選択して「DVD 作成」モードを開きます。
Step2
画面上の「+」をクリックし、Premiere Proで書き出した動画ファイルを追加します。

DVDFab DVD 作成

Step3
字幕、音声トラック、出力サイズ、メニューを必要に応じて設定します。

DVDFab DVD 作成

「動画編集」では、クロップ、エフェクト、ウォーターマーク、字幕、チャプターを調整できます。

DVDFab DVD 作成

「詳細設定」では、ボリュームラベル、DVD5/DVD9、テレビ方式、アスペクト比、再生モードを確認します。日本で一般的なDVDプレーヤー向けなら、テレビ方式はNTSCを選びます。

DVDFab DVD 作成

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テレビ方式の違いを確認したい場合は、関連記事「NTSCとPALの違い」も参考にしてください。

「メニュー設定」をクリックすると、テンプレートを使ってDVDメニューを作成できます。メニューが不要な場合は、再生モードで直接再生に近い設定を選ぶとシンプルです。

メニュー設定

Step4
画面下部の「出力先」でDVDドライブ、ISO、またはフォルダを選び、「開始」をクリックします。

出力先

DVDディスクへ直接書き込む場合は、出力先にDVDドライブを指定し、空のDVDメディアを挿入します。ISOやフォルダで保存しておくと、後から複数枚に書き込むときにも便利です。

書き込みが完了したら、パソコンだけでなく実際のDVDプレーヤーでも再生確認を行いましょう。

DVD画質をできるだけ保つ設定のコツ

1. 再圧縮の回数を減らす

画質劣化を抑えるには、編集元の素材をできるだけ高品質のまま扱い、不要な中間変換を避けます。MP4へ一度圧縮してから再度DVD化すると、画質が落ちやすくなります。

2. ビットレートは動画時間に合わせる

DVD-Videoの総ビットレート上限は約10.08Mbpsです。音声分も必要なため、映像ビットレートは実用上6〜8Mbps台を目安にします。画質優先ならVBR 2パスが有効です。

  • DVD5(4.7GB):60〜70分程度までが高画質を保ちやすい
  • DVD9(8.5GB):90〜110分程度までが目安
  • 長尺の場合:不要カットを削る、DVD9を使う、複数枚に分ける

3. フレームレートをDVD向けに整える

NTSCのDVDでは29.97fpsが基本です。60fps素材をそのままDVD化すると、変換時に動きが不自然に見える場合があります。必要に応じてシーケンス設定や書き出し設定をDVD向けに揃えます。

4. 色空間と白飛びを確認する

HDR素材や色空間の異なる素材を混在させると、DVD化したときに白飛びや黒つぶれが出ることがあります。Premiere Proのシーケンス設定で作業カラースペースをRec.709に揃え、必要に応じてSDR最適化を使います。

5. 16:9素材はワイド設定にする

横長の動画をDVDにする場合は、Premiere Pro側とオーサリングソフト側の両方で16:9を選びます。設定がずれると、映像が横に潰れたり、不要な黒帯が入ったりします。

書き出し後に確認するチェック項目

  • DVDプレーヤーで再生できるDVD-Video形式になっているか
  • 日本向けならNTSC設定になっているか
  • 16:9 / 4:3のアスペクト比が正しいか
  • 音声が入っているか、映像とずれていないか
  • メニュー、チャプター、字幕が意図した通りに動くか
  • ディスクだけでなくISOやフォルダのバックアップも必要か

よくある質問

Q1. Premiere ProだけでDVDに焼けますか?

いいえ。Premiere ProはDVD-Videoのオーサリングやディスク書き込みを直接完結するソフトではありません。DVD用に書き出した後、DVDオーサリングソフトでVIDEO_TS構造を作成して書き込みます。

Q2. MP4をDVDにコピーすればDVDプレーヤーで再生できますか?

多くのDVDプレーヤーでは再生できません。DVDプレーヤーで再生するには、MP4ファイルをDVD-Video形式にオーサリングする必要があります。データDVDとしてコピーするだけでは、対応機器が限られます。

Q3. Premiere ProのMPEG2-DVD書き出しで音声が別ファイルになるのは正常ですか?

正常です。MPEG2-DVDでは映像と音声が別ファイルで出力されることがあります。DVDオーサリングソフトへ読み込む際に、映像ファイルと音声ファイルの両方を追加してください。

Q4. 書き出した動画が白飛びする場合はどうすればよいですか?

Premiere Proでシーケンス設定を開き、作業カラースペースがRec.709になっているか確認します。HDR素材を使っている場合は、SDR最適化を適用するとDVD向けに階調を整えやすくなります。

Adobe Premiere Pro

Adobe Premiere Pro

Q5. 書き出しエラーが出るときの確認点は?

Premiere Proとパソコンを再起動し、対象シーケンスが選択されているか確認します。ファイル名に特殊文字を使わない、保存先の空き容量を確保する、素材のリンク切れを直す、書き出し設定を一度作り直すことも有効です。

まとめ

Premiere Proで編集した動画をDVDプレーヤーで再生できるディスクにするには、まずPremiere ProでMPEG2-DVD形式に書き出し、その後DVDFab DVD 作成などのDVDオーサリングソフトでDVD-Video化します。

DVDはSD画質の規格なので、4KやフルHDのまま保存したい場合には向きません。しかし、NTSC、アスペクト比、ビットレート、音声ファイルの読み込みを正しく設定すれば、家庭用DVDプレーヤーで再生しやすいDVDを作成できます。まずは短い動画で書き出しから再生確認まで試してみましょう。

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