【2025最新】Premiere Proで編集した動画をDVDに書き出す方法と画質を保つコツを徹底解説!
要約: ストリーミング時代になっても、DVD は「配布」「保存」などで根強い需要があります。しかし、Adobe Premiere ProにはDVD書き込み機能が搭載されておらず、作成した動画をそのままDVDに焼くことはできません。本ガイドでは、Premiere Proで編集した動画をDVD-Video 形式に変換して書き出すための最適な手順、必要な設定、最新のオーサリングソフト、画質を落とさないためのポイントなどをわかりやすく解説します。

Premiere ProでDVDを書き出すことはできる?
Premiere Proはあくまで「動画編集ソフト」であり、DVD-Videoの作成に必須となるオーサリング機能が非搭載だからです。
かつては Adobe Encore CS6がDVD オーサリング用ソフトとして広く使われていました。しかし、Adobeは2019 年に Encore のサポートを完全終了。Premiere Pro に付属しなくなり、現在のユーザーは下記の手順が必要です:
- Premiere Proで DVD 用のファイルを書き出す
- 別のオーサリングソフトで DVD-Video に変換・書き込みする
この「オーサリング」とは単なる書き込みではなく、
- 映像をDVD-Video形式(MPEG-2 + AC-3)への再エンコード
- メニュー作成
- チャプター設定
- ディスク構造の生成(VIDEO_TSフォルダ/ISO)の生成
など、「プレーヤーで再生できるDVDを作る工程」を指します。
DVD-Videoの仕様と制限
DVD-Videoには厳格な仕様があるため、Premiere Proの通常書き出し(H.264 / MP4等)では DVDプレーヤーで再生できません。
DVD-Videoの技術仕様
| 項目 | 規格 |
|---|---|
| 映像コーデック | MPEG-2 |
| 解像度(NTSC)日本・北米 | 720×480(SD) |
| 解像度(PAL)欧州 | 720×576 |
| フレームレート | 29.97fps(NTSC) / 25fps(PAL) |
| 最大ビットレート | 9.8Mbps |
| アスペクト比 | 16:9 または 4:3 |
| 音声 | AC-3 / PCM |
なぜ高画質動画を作ってもDVDはSD画質?
DVDの仕様そのものが「SD解像度」なので、4K・2K・フルHDで撮影しても必ず720×480にダウンコンバートされます。
そのため、
- 正しいMPEG-2書き出し
- 高ビットレート設定
- 再圧縮回数を減らす
これが画質維持のカギとなります。
Premiere ProでDVD用に動画を書き出す手順
ここでは、Premiere ProからDVDオーサリングに最適な形式(MPEG2-DVD)で書き出す手順を、初心者でも迷わないようにステップ形式で解説します。
上部メニュー → ファイル > 書き出し > メディアで動画をエクスポートしましょう。

右上の共有アイコンから書き出すこともできます。または、左上の「編集」横にある「書き出し」から作業をしてもOKです。

DVD向けの出力をしたい場合、最重要ポイントは「MPEG2-DVD」を選択すること」です。

| 設定項目 | 推奨値 |
|---|---|
| 形式(Format) | MPEG2-DVD |
| プリセット(Preset) |
|
| 解像度 | 自動(720×480) |
| フレームレート | 29.97 fps |
| フィールドオーダー | Progressive(推奨) |
| 出力名 | 保存先とファイル名を設定(拡張子が .m2v と .wav の2つのファイルに分かれます) |
注意: 「MPEG2-DVD」形式で書き出すと、映像(.m2v)と音声(.wav/.ac3)が別々のファイルとして保存されます。オーサリングソフトによっては、これらを別々に読み込む必要があります。
設定が完了したら、「書き出し」または「キュー」→ Adobe Media Encoderで出力のどちらでもOKです。
書き出しが完了したら、次はオーサリングソフトでDVD化します。
Premiere Proで書き出した動画をDVDに焼く方法(オーサリング)
DVD書き込みには オーサリングソフト が必要です。中でも最も使いやすく失敗が少ないのがDVDFab DVD 作成。
DVDFab DVD 作成は、動画をDVDに書き込んだり、動画からISOファイルを作成したりできるソフトです。MP4、MKV、M2TS、FLV、MOV、VOB、WMV、Xvid、MTS、TSなど200以上のフォーマットに対応しており、動画を空のDVDメディアに書き込んだり、ISOファイル/フォルダとして保存したりできます。
- MP4、MKV、M2TSなど200以上の動画形式に対応
- 高画質で鮮明なDVD映像を作成できる
- 豊富なテンプレートでメニューが簡単に作れる
- トリミング、クロップ、ウォーターマーク追加などの動画編集機能を搭載
- DVDディスク / ISO / フォルダ出力に対応
- ハードウェアアクセラレーションで高速変換
<DVDFab DVD 作成でPremiere Proで書き出した動画をDVDに書き込む方法>
それでは、動画を書き込む空のDVDをドライブにセットして、作業していきましょう。


「動画編集」でクロップ、エフェクト、ウォーターマーク、字幕とチャプターを編集できます。

「詳細設定」をクリックして、出力DVDのボリュームラベル、出力(DVD5/DVD9)、テレビ画質、アスペクト比、再生モードなどを設定できます。

「メニュー設定」をクリックして、提供されたメニューテンプレートを使用して、カスタムメニューを簡単に作成して設定できます。
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Adobe Premiere Proで作成した動画をDVDディスクに書き込む場合、ドライブを出力ディレクトリとして指定する必要があります。進捗状況が100%になると、ドライブに空のDVDメディアを挿入して、書き込みを開始してください。
書き込み作業が完了すると、DVDが自動的に取り出されます。
ご注意:
- DVDには標準画質(SD 720x480 or 720x576)しか書き込めません。高画質の場合はBlu-rayなどが必要です。
- ディスク形式:リージョンコードやNTSC/PAL設定に注意(日本はNTSC)
プレミアプロで編集した動画を高画質でDVDに書き出すコツ
1. 元データを圧縮しない(再圧縮を避ける)
最も重要なのは、編集元の動画をなるべく劣化させないことです。
高画質をキープしたいなら、データは圧縮しないようにしましょう。データを圧縮してしまうと動画の画素数やフレームレートなどの情報が削除され画質が悪くなり、きれいな映像で収めることができないからです。
2. 書き出しのビットレートは「できるだけ高め」が基本
DVDの画質に最も影響を与えるのがビットレートです。Adobe Premiere Proで編集した動画を高画質でDVDに書き出したいなら、できるだけビットレートは最大にしましょう。
DVDの最大ビットレート:約9.8 Mbps
Premiere Pro側での設定値としては、
- 推奨設定(VBR 2パス)
- 最大ビットレート:8~9 Mbps
- ターゲットビットレート:6~7 Mbps
- VBR 2パス(必須)
3. 不要なシーンをカットして動画時間を短縮する
DVDは容量制限が厳しいため、
- 長時間=ビットレートを落とす必要がある=画質が悪化
という構造になっています。
長い動画をDVDに書き出したい場合は事前に不要なシーンをカットする、音声を削除するなどの編集をしましょう。目安としては、片面1層のDVDの場合、60分以内くらいがおすすめです。
✔ 理想的な動画時間
- DVD5(4.7GB):60~70分以下
- DVD9(8.5GB):90~110分以下
長時間になりそうな場合は、
- 使わないカットを削除
- 不要な空白・フェードを間引く
- Bロールを短縮
といった編集で時間を削りましょう。
4. フレームレートは DVD標準「29.97fps」に揃える
DVD-Videoでは基本的に 29.97fps(NTSC) が使用されます。
60fps素材をそのままDVD化すると、Premiere Proが自動変換するため、動きがカクつく、モーションが不自然になる場合があります。
✔ ベスト設定
- 29.97fps に変換(Timelineも同じfpsに)
- または、23.976p DVD向け設定を使う(プログレッシブ)
5. 色空間は「Rec.709」に統一する(白飛び防止)
DVDは SDR(標準ダイナミックレンジ)で記録されるため、色空間の異なる素材を混在させると、白飛びや黒つぶれが起きやすくなります。
✔ Premiere Proで確認する方法
シーケンス設定 → 色管理 → 作業カラースペース → Rec.709
✔ さらに白飛びが気になる場合
Premiere Proの「SDR最適化」エフェクトを追加すると階調が整い、DVD向けに適した映像になります。
6. 16:9素材は必ず「16:9ワイド」でDVD化する
DVDは4:3と16:9に対応していますが、設定を誤ると次のような問題が発生します:
- 画面が横に潰れる
- 黒帯が入る
- 再生プレーヤーで映像比率がおかしくなる
✔ 推奨プリセット
- NTSC DV Widescreen 16:9
- NTSC DV Progressive Widescreen
Premiere Proでの書き出し時も、オーサリングソフト側でも両方チェックすることが大切です。
「Premiere Pro DVD 書き出し」に関するQ&A
1. Adobe Premiere Proで書き出しができません
最初に、Adobe Premiere Proとパソコンを再起動してみてください。書き出しエラーの原因が、一時的な不具合である可能性もあります。
また、書き出しの対象が選択されていないと、書き出しができません。書き出しウィンドウで、書き出したいシーケンスやクリップが選択されていることを確認してください。
最後に、ファイル名に特殊な文字や記号が含まれていると、書き出しエラーになる可能性があります。ファイル名を変更して、書き出しが正常に行われるか確認してください。
書き出し形式は、動画の画質や音質に大きく影響します。画質や音質を落とさずに容量を軽くしたい場合は、H.265やHEVCなどの最新のエンコード方式を使用しましょう。
動画の解像度を下げることで、容量を大幅に軽くすることができます。ただし、解像度を下げすぎると、画質が劣化する可能性がありますので注意してください。
解像度とフレームレートには、再生デバイスにより適切な値があります。例えばWebサイトにアップロードする動画の場合は、解像度を720p以下に、フレームレートを24fps以下に、ビットレートを5000kbps以下に設定すると、容量を軽くしながらも、十分な画質を維持することができます。
動画をDVDオーサリングソフトでDVDフォーマットに変換しましょう。その際、DVDプレーヤーで再生できるようにするには、DVDディスクのフォーマットを「DVD-Video」にする必要があります。DVDプレーヤーによって再生できるフォーマットが異なりますので、使用するDVDプレーヤーの取扱説明書を確認してください。
4. Adobe Premiere Proで書き出した動画が白飛びしてしまいます…
まずPremiere Proを開いたら、右クリック>シーケンス設定から「作業カラースペース」を開き、「作業カラースペース」が「Rec.709」に設定されているか確認しましょう。

また、「SDR最適化」という機能を使うのも効果的です。SDR最適化はエフェクトパネルより動画に追加できます。

まとめ
今回はAdobe Premiere Proで作成した動画をDVDに書き出す方法を解説しました。DVDプレーヤーで再生できるDVDを制作したい場合は、DVD書き込み機能だけでなくオーサリングもできるソフトを選ぶことが大切です。DVDFab DVD 作成は無料で使える高機能なオーサリングソフトなのでおすすめです。Adobe Encore CS6のサポートは2019年に終了しているため、2025年現在は使用できません。高画質で書き出したい場合は、書き出しのビットレートを最大にしたりデータの出力回数を抑えたりしましょう。





