HandBrakeでコピーガードを解除する方法とリッピングできない時の対処法を解説
要約: HandBrakeは、DVDを動画ファイルに変換できる人気のソフトウェアです。ただし、HandBrake自体にはコピーガードを解除する機能がありません。しかし、libdvdcssというプラグインをインストールすることで、CSSコピーガードを解除することが可能になります。この記事では、HandBrakeのダウンロードとインストール方法、コピーガード付きDVDをリッピングする手順、リッピングに失敗した場合の代替ソフトについて詳しくご紹介します。
HandBrakeとは
HandBrake(ハンドブレイク、Handbreak)は、DVD・Blu-ray・VOB・MPEG・ISOイメージビデオなど、この世に出回るすべての動画フォーマットをAndroid・iphone等でも見れるようにしてくれます。オープンソースに解放されているのですべてが無料で利用できて、当然ウィンドWindows OS・Mac OS・Linuxでも利用することが可能です。
ローカルなフォーマットで記憶されているものを、ユニバーサルなフォーマットに変換してくれるので昔の映像を残す時などに便利です。HandBrakeがあれば難しい知識がなくても誰でも簡単に、YouTube等の動画投稿サイトに動画を投稿することができるようになります。
HandBrakeがフリーソフトとして登場するまでは無料で動画のエンコード作業をしようとすると、いくつもの異なったソフトを使用しなければなりませんでした。HandBrakeはエンコード時の不便さを解消するだけでなく、設定を変更することで画質をよくしたり容量を減らすなどの作業もできるようにしてくれるのです。
HandBrakeのダウンロードとインストール方法
HandBrakeを使用するためには、まずサイトにアクセスすることから始めなければなりません。ソフトはオープンソースですからすべて無料なので、その点は安心してください。ここで注意しなければならないのは、公式のものは英語を前提にしているということです。ダウンロード後、言語を日本語に切り替えることができます。
もし最新のHandBrakeのバージョンを使用したいのなら公式のサイトからインストールしてください。
MacまたはLinuxパソコンを使用している場合は、「Download HandBrake 」ボタンの下にある(Other Platforms)をクリックします。
ダウンロードが開始します。
インストールするときには、ダミーサイト等に十分に注意してください。コンピューターウィルスに感染しないように、あらかじめセキュリティーソフトを入れておくと安心です。
HandBrakeでコピーガード付きDVDをリッピングする方法
HandBrakeは無料で利用できるオープンソースの動画変換ソフトですが、デフォルトではコピーガード付きのDVDをリッピングする機能がありません。ただし、追加のツールを使用することでコピーガード付きDVDのリッピングが可能になります。
- HandBrake(公式サイトからダウンロードし、インストールして、日本語化してください。)
- libdvdcss(コピーガード解除用ライブラリ)
- DVDドライブ
- PC
- リッピングしたいDVDディスク
libdvdcss(lib = library, dvd = DVD, css = Content Scramble Systemの略)は、DVDに施されたコピーガード技術「CSS(Content Scramble System)」を解除するためのオープンソースのライブラリです。DVDの中身を読み取れるようにするためのツールとして利用されており、多くのマルチメディアソフトウェアや動画変換ツールで使われています。
コピーガード解除のためにlibdvdcssをシステムに追加します。
- Windowsの場合
1. https://www.videohelp.com/software/libdvdcss にアクセスして、libdvdcssのWindows版をダウンロードします。
2. ダウンロードしたLibdvdcssのファイルをファイル名をlibdvdcss-2.dllに変更します。
3. libdvdcss-2.dllファイルをHandBrakeがインストールされているフォルダにコピーします。
- Macの場合
ターミナルを開き、以下のコマンドを入力してHomebrew経由でlibdvdcssをインストールします:
brew install libdvdcss
DVDをPCのDVDドライブに挿入し、PCに認識させます。HandBrakeを起動して、表示された「ソースを選択」画面で「フォルダ」をクリックして、DVDドライブを選択し、HandBrakeがDVDの内容を読み込むまで待ちます。読み込みには数分かかることがあります。
DVDには複数のタイトル(動画ファイル)が含まれる場合があります。メインムービー(最も長い再生時間のもの)が選ばれることが一般的です。「タイトル」でリッピングしたいタイトルを指定できます。
また、選択したタイトルは複数のチャプターに分かれていることも多いです。「タイトル」の右側に表示されている「範囲」というボックスで、動画に変換したいトラックの開始チャプターと終了チャプターをそれぞれ指定できます。例えばチャプター5からチャプター9までを動画ファイルに変換したい場合には、選択ボックスの中から5と9の数字をそれぞれ選びます。
「こんて」で出力形式として、MP4またはMKVを選択できます。デバイス互換性を重視する場合はMP4がおすすめです。プリセットから適切な画質設定(例:「Fast 1080p30」など)を選択します。
「保存先」セクションで、リッピングした動画ファイルを保存する場所とファイル名を指定します。すべての設定が完了したら、「エンコード開始」ボタンをクリックしてリッピングを開始します。
リッピングの進行状況が画面下部に表示されます。DVDの内容やPCの性能により、処理時間は異なります。変換をしている最中に途中で変換を中止したくなった場合には、「エンコード開始」タブが表示されていた場所に表示されている「停止」という赤いボタンを押せば、変換を止めることができます。
変換が最後まで正常に終了した場合には、画面に「キュー終了」というメッセージが表示されるので、出力先に選んだフォルダにファイルが作成されているかどうか、最後にチェックします。
HandBrakeの設定方法
HandBrakeはそのままでも十分に使用することができますが、設定を変更することでもっと快適に利用できるようになります。ここでは映像タブの設定に絞り、その使い方を説明していきたいと思います。
- 画質設定
画質をよくする為には、ビットレートを変更する必要があります。ビットレートとは一秒間に送られるデータ量のことです。この値が大きければ大きいほど、もとの画質に近づけることができます。
設定のやり方は映像タブを開いて、空欄に数字を打ち込むことで可能です。最初は品質設定になっています。これは最適な数字を自動で算出する方法です。こだわりがないのならそのままにしておくのがいいでしょう。
- エンコード設定
エンコードの仕方には2パスエンコードと、1パスエンコードというものがあります。2パスエンコードはエンコードを二度行い、1パスエンコードは一度しか行いません。前者は映像が鮮明ですが、変換に時間がかかります。
後者は映像は荒いけれど変換にかかる時間は短くて済みます。その時々の状況に応じて、使い分けるのがいいでしょう。
- フレームレート設定
HandBrake上では、フレームレートを変更することもできます。フレームレートとは一秒間に描写される画像の枚数のことです。人は連続する映像を見せられることで、映像が動いていると錯覚させられます。フレームレートを変更することで滑らかな映像にすることもできれば、逆にかくかくとした動きにすることもできるでしょう。
フレームレートの変更によって、動画の容量を圧縮することも可能になります。フレームレートを変更するには、まず映像タブを開くことから始めましょう。1~120fpsの数の中から選べるので、お好みの数字を指定してください。その際に可変か固定かを選ぶこともできます。
固定を選ぶと、映像が流れる間隔を常に一定に保たせられます。可変を選ぶと間隔が延びたり縮んだりします。より滑らかな映像を求めている時には固定を、容量を節約したいときは可変を選ぶといいでしょう。
- インターレース設定
インターレースと聞いても、あまり耳馴染みがないかもしれません。実は動画には、二種類の形式があるのです。それはインターレース動画とプログレシッブ動画です。映像は走査線が動くことで表現されるのですが、プログレシッブ動画の場合は、その動き方が一方向になります。それに対してインターレース動画の場合は、その動き方が一定ではありません。
インターレース動画の動き方を細かく見ていくと、トップフィールドオーダーとボトムフィールドオーダーが交互に動いていることがわかります。
その動き方には法則性があるのです。インターレース設定を行うことで、この二つの動き方を入れ換えることも可能になります。インターレースを解除するときには三種類の選択肢が示されますが、off以外の選択をすれば解除することができるでしょう。
字幕の設定について、「Handbrake 字幕」をクリックして、ご参照ください。
HandBrakeでコピーガードを解除できない時の対処法
最強のDVDコピーガード解除ソフト - DVDFab DVD リッピング
DVDやブルーレイで保存された映像をHandBrakeに変換しようとしても、上手くいかない場合があります。恐らくコピーガードが施されていますから、そのままではエンコードすることはできないでしょう。その場合にはDVDFab DVDリッピングを利用してみてはどうでしょうか。このソフトを使用すれば、CSS・RCE・リージョンコード等のコピーガードを簡単に解除することができます。
DVDFab DVDリッピングは、モバイル機器用に小さなサイズに圧縮された動画を出力することも出来るなど、多用な編集機能もこのソフトの魅力の一つです。DVDFab DVDリッピングには、無料版と有料版が用意されています。無料版ではMKVプロファイル・MP4プロファイルしかサポートされていませんが、有料版ならすべての出力プロファイルに対応出来るなどの違いがあるのです。
DVDFab DVD リッピングで市販やレンタルのDVDをリッピングする方法
まずはDVDFabをPCにダウンロードして、インストールしてから、起動します。画面の左側から「リッピング」モジュールを選択して、DVDドライブにディスクをセットしたら、DVDFabがDVDのデータを自動的に読み込みます。VIDEO TSフォルダ / ISOファイルを使用している場合は、「+」をクッリクして追加しましょう。
モバイル機器(MP4)を選択するか、「その他のプロファイルを選択」をクリックして、出力フォーマットを指定してください。
このときに出力動画の設定を変更することもできます。
インターフェースでタイトルやチャプター、字幕、音声、画質を選択できます。
「詳細設定」でビデオ、オーディオ、字幕の細かい設定を行うことができます。
「動画編集」で動画のクロップ、回転、エフェクト調整、再生速度の調整などの編集を行うことができます。
「トリム」で動画のトリミングを行うことができます。
画面の下部へフォルダのアイコンをクリックして、保存先を指定します。「開始」ボタンをクリックすると、DVDのリッピングが開始します。
たった3ステップでDVDリッピングを完成させるのは、HandBrakeよりも簡単ではないでしょうか?
これでDVD コピーガードを解除して、手元の映像をフォーマットやガードの有無に関わりなくエンコードすることができるようになりました。
まとめ
異なるフォーマットの映像を家にあるデバイスで自由に使うためには、HandBrakeのようなソフトを必要とします。ローカルなフォーマットをユニバーサルなフォーマットにエンコードすることで、動画の保存や投稿環境が、より快適なものになるでしょう。ブルーレイ等の中には、コピーガードがかかっているものも含まれています。DVDFab DVD リッピングというソフトを使用すれば、コピーガードを解除することも簡単にできるようになります。