FFmpegのインストールと使い方を徹底解説~代替案もまとめ!
要約: 動画変換や編集をしたい時、ほとんどのソフトが有料で不要な機能まで含まれているため、手軽に利用しづらいという側面があります。FFmpegは必要な機能を有していながら無料で使えるソフトとして人気がありますが、海外サイトからのダウンロードになるので、利用方法が分かりにくいという声も少なくありません。そこでこちらでは、FFmpegのインストール方法や使い方を見ていきます。
1. FFmpegとは?
FFmpegは、ビデオやオーディオの記録、変換、ストリーミング再生などを行うことができる無料のソフトです。WindowsだけでなくMacやLinuxなど様々なOSに対応している反面、コマンドラインツールなのでFFmpeg 使い方が分かりにくいというデメリットもあります。
FFmpegは複数のツールがパッケージ化されており、FFmpegをダウンロードすることで用途ごとに用意された複数のツールがインストールされる仕組みです。FFmpeg自体は音声や動画を変換するエンコーダーで、音声や動画を再生したいときにはffplayを使用します。また、メディアの情報収集や解析、出力を行うときにはffprobeが必要です。
FFmpegはそれ自体で動画変換等を行うことができますが、他のソフトウェアがFFmpegを介してビデオやオーディオを変換・再生することも可能です。汎用性が高いので、インストールしておくと様々な場面で役立つでしょう。
FFmpegでできる編集は、ビデオ・オーディオファイルの圧縮、複数のファイルの結合、ビデオファイルの字幕の削除及び追加、ビデオファイルへのロゴなどのグラフィックオーバーレイの追加、ファイルのトリミングやカット、音量の変更、フレームレートや解像度の変更などです。また、画面やウェブカメラの映像をキャプチャしてファイルに記録したり、記録や編集を済ませたファイルを再生したりすることもできます。
2. FFmpegのダウンロード、インストール方法
FFmpegを使うには、まずソフトのダウンロードとインストールを行う必要があります。自分のパソコンのOSはFFmpegが動作可能なバージョンかを確認しておきましょう。
2.1 FFmpegをダウンロードする方法
ダウンロードは海外の公式サイトから行いますが、リンク先はそれほど複雑ではありません。まず、公式サイト「https://FFmpeg.org/」に行くと、画面右側に「Download」ボタンが表示されるのでクリックしましょう。画面左下にLinux、Windows、Mac OSのアイコンが表示されるので、自分のOSを選択します。
さらに複数の選択肢が表示されることがありますが、Windowsの場合は「Windows builds from gyan.dev」を選び、画面をスクロールしたところにある「release builds」で「essentials」か「full」を選択すればダウンロードできます。「full」を選んでおけばすべてのファイルが入っているので、できればこちらを選びましょう。
2.2 FFmpegのインストールする方法
FFmpegのインストールは単なる書庫ファイルの解凍や自動インストールではなく、コマンドプロンプトを使う必要があります。
まず、ダウンロードした圧縮ファイルを任意のフォルダに解凍し、そのフォルダ内にある「bin」フォルダのパスをコピーしましょう。次に、WindowsキーとPause/Breakキーを押し、システムの詳細設定を表示します。さらに詳細設定、環境変数、ユーザー環境変数と進み、その中にある「Path」を選択します。
編集、新規と進んでコピーした「bin」フォルダのパスを貼り付けた後、OKをクリックしたら終了です。
次に、WindowsキーとRキーを押して「cmd」を入力し、コマンドプロンプトを起動します。「FFmpeg -version」と入力して「Enter」キーを押した後、FFmpegの情報が問題なく表示されれば正常にインストールされたことになります。
3. FFmpegの使い方
FFmpegはコマンドプロンプトを使って様々な動画編集を行うことが可能です。
3.1 FFmpegで動画の結合をする
結合したい動画ファイルと同じフォルダ内にテキストファイルを作成し、結合したいファイルを「file 'ファイル名1'file 'ファイル名2'…」というように連続して記載します。コマンドプロンプトを起動した後、「FFmpeg -f concat -i (作成したテキストファイル名).txt -c copy output.mp4」と入力すれば終了です。
3.2 FFmpegで動画の切り出しをする
コマンドプロンプトを起動して、「FFmpeg -i input.mp4 -ss 00:00:30.0(任意の始点、ここでは開始30秒) -c copy -t 00:00:10.0(切り出す時間、ここでは10秒) output.mp4」と入力します。
3.3 FFmpegで動画の分割をする
動画を複数に分割したいときは、コマンドプロンプトを起動させて「FFmpeg -i input.mp4 -f segment -segment_time 60(60秒ごとに分割する場合) -segment_format_options movflags=+faststart %03(分割するファイル名の桁数)d.mp4」のように記載します。
3.4 FFmpegで動画変換をする
コマンドプロンプトを起動させて、「FFmpeg -i input.mp4(変換元の形式) output.avi(変換後の形式)」と入力します。また、コーデックはそのままで動画から音声だけ抽出する場合は、「FFmpeg -i input.mp4(抽出元の動画) -vn -acodec copy output.aac」という内容です。
4. FFmpeg以外の動画変換・編集ソフトオススメ
ビデオやオーディオを編集したり変換したりするには、FFmpeg以外のソフトを使うことも可能です。特に編集機能はソフトによって異なりますので、使い勝手の良いものを取り入れることでさらにいろいろな編集ができるようになります。以下にFFmpeg以外の動画変換や編集向けソフトを見ていきましょう。
4.1 FFmpeg を代替できるソフト1:UniConverter
元々は「スーパーメディア変換!」という名称の有料ソフトとして開発されていましたが、一部の機能が制限された状態で試用版として使うことが可能です。元が有料ソフトということもあって性能が高く、高速で処理できて音ズレなどのトラブルが発生しづらい動画変換ソフトとして愛用されています。試用版は動画の3分の1を編集・変換することができますが、有料版にアップグレードすることで字幕の編集やディスクへの書き込み、エフェクトの適用、透かしの追加など様々な機能が追加されます。
4.2 FFmpeg を代替できるソフト2:WinX Video Converter
元々フリーソフトとして開発されたものですが、分かりやすいGUIで初見でも操作がしやすく、対応している形式が豊富ですので、動画の変換をメインとした無料のソフトを探している場合に特におすすめです。必要な基本的機能がそろっているため、FFmpegのようにコマンドプロンプトを使った作業が苦手な人はこちらも試してみましょう。
4.3 FFmpeg を代替できるソフト4:Freemake Video Converter
動画の編集はあまり得意ではありませんが、動画のダウンロードやDVDの作成に役立つソフトです。日本語表示に切り替えて使うことができるので初心者でも安心して使えますが、音ズレが発生しやすいため、変換後にきちんと確認しましょう。
4.4 FFmpegを代替できる最高の動画変換のおすすめソフト
FFmpegをはじめとする動画変換ソフトはいろいろありますが、DVDFab 動画変換は動画の変換、作成、編集という3種類の作業が一つのソフトでできるため、使い勝手が非常に良いソフトです。4K動画や8K動画、HD動画にも対応しているため、高品質な動画を自由に編集したいという場合にはこちらを利用すると良いでしょう。
有料のソフトではありますが、プロ向けの物と比べて手ごろな価格となっており、動画のトリミングやクロップ、BGM及び字幕の編集などの基本的な機能以外にもフィルターやトランジション、オーバーレイの追加、グリーンスクリーンのカットアウト、音声やテキストの変換といった複雑な作業も簡単な操作で行えるようになっています。
サポートしているフォーマットも多種多様で、さまざまなプレイヤーに合わせたオーディオやビデオを作成することができるだけでなく、写真を動画やGIF画像に変換したり、逆に動画から音声を抽出したりと必要に応じたカスタマイズが可能です。動画を変換するだけでなく、編集や加工を加えて新しい動画を作りたい場合、動画から素材を抽出したい場合にも使えますので、ワンランク上の作業がしたい場合にはぜひ検討しましょう。
5. まとめ
このように、使い方が分かればFFmpegだけでも動画変換や編集がかなり楽に行えるようになります。また、他のソフトと組み合わせることでさらに自由度が広がりますので、自分の目的に合ったツールを探してみるのも良いでしょう。DVDFab 動画変換のような多機能なソフトを併用すると、プロ仕様のソフトに引けを取らない高度な編集や変換も可能です。