一昔はテレビ局など、マスメディアやテレビCMを打てるほどの大企業の専売特許であった動画でのマーケティングも、撮影機材の低コスト/高性能化のおかげで一気に個人でも扱える手法になりました。
個人や小規模でも高品質な動画を作れるようになったことから、「クロマキー合成」も幅広く行われるようになっています。
ところが、実際にどうやってクロマキー合成を行うのか、どういったソフトが適しているのかをしっかり把握している人はまだまだ少数派ではないでしょうか。
今回は「クロマキー合成とは?」といった基礎的な内容から、実際におすすめのソフトを使ってのクロマキー合成までご紹介いたします。
今現在動画に関わっていない方でもビジネスパーソンなら誰でも知っておいて損はない内容になっておりますので、是非最後までご覧ください。

クロマキー合成とは?

あまり一般では聞き慣れないクロマキー合成という言葉ですが、実は私達が日常的に触れている技術です。

テレビの天気予報などでは、天気図の上を天気予報士さんが歩いて、指示棒を使って予報を解説したりしています。あれはもちろん実際に天気図の前で動いているわけではなく、別に撮った映像と天気図を合成しているわけです。これがクロマキー合成です。

テレビやYouTubeなどでも見かけることがありますが、下の写真の様なグリーンの布の前で撮影して、グリーンの部分をすべて透明にすることで人物だけの動画を作り、それを天気図に重ねていきます。

最近流行りのZOOM会議でも背景の変更が可能ですが、基本的には同じ技術を使っています。

色で判断するため、グリーンバックに対してグリーンの洋服を着てしまうと一緒に透明になってしまうので、グリーンに近い(ブルーバックの場合はブルーに近い)色の洋服は避けましょう。

このクロマキー合成を使うことで、実際にはスタジオや自宅で撮影している映像をまるで違う場所で撮った映像に見せられることがクロマキー合成の魅力です。

どの動画編集ソフトを使うべきか

では実際に合成をしていきますが、その前にどのソフトを使うかが重要になってきます。

動画編集界のデファクトスタンダードはAdobeのPremiereというソフトですが、こちらは毎月お金がかかるサブスクリプション方式で、月額2,728円。1年間だと32,736円かかります。

もちろん次の年も同じだけかかるので、動画編集のプロでもない限りなかなか手が出ない価格帯。

今回はプロ級の動画作成も可能で、コストパフォーマンスに優れているVideo Editorを使います。価格は買い切りで7,079円(税引きセール価格)。

Video Editorはトリミングやクロップのような基本的な編集のほか、動画から音声を切り離す、逆再生、字幕制作、音声テキスト変換など様々な高度な機能も搭載されます。モザイクかけ機能がありますが、モザイク除去ならできない点が注意してくださいね。

また、動画を任意の形式に変換し、クリエイティブな動画を作成し、自由に動画を編集することができる3-in-1動画編集ツール、DVDFab 動画変換 Proを購入すればそれよりもお得ですよ。

インターフェイスも感覚的でわかりやすいですし、プロユースでも一通りの機能を網羅しているおすすめのソフトです。

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実際にクロマキー合成してみた。

では実際に合成していきましょう。

今回は京都で撮影された桜の写真に、様々なグリーンバック動画を重ねていきます。

Video Editorを立ち上げると上図の用に画面比率の選択画面が表示されます。用途によって適切なものを選びましょう。

ここでは4:3(従来のスクリーン)を選択しましたが、スマホ向けにコンテンツを作ることも多い現代においては、スマホ用縦画面も簡単に選べるのが親切設計ですね。

画面比率を選択するとこのVideo Editorの初期画面に遷移します。

動画編集ソフトを扱ったことがある方ならマニュアルを見なくても一通り使えるほどシンプルな設計です。

まずは左側の素材Windowに桜の写真とグリーンバックで撮影された動画をドラッグします。

マウス操作で簡単に素材を追加することができました。左上に表示されている2つのアイコンがその素材です。

これを合成していくわけですが、実際に編集していく動画は画面下部の部分です。まずは背景となる桜の写真を、画面下部一番上のメイン動画の部分にドラッグします。

ドラッグすると数秒分画像が挿入されますが、右端を右にドラッグすることで好きな長さに変更することが可能です。これで背景は準備OK。

続いて合成用の動画をメイン画像のしたにドラッグします。

こうして複数の映像を重ねることをピクチャ・イン・ピクチャと呼びます。

背景画像とサイズが合っていないので、合成用動画をクリックしてから、編集ボタンを押して、合成用動画のサイズを背景に合わせます。

背景にサイズを合わせるとこうなります。

背景が見えなくなってしまいました。

ここからグリーンの部分を透明にすることでクロマキー合成を実現させます。

同じく合成用画像をクリックしてから、今度はクロマキー合成ボタンをクリックします。

クロマキー合成ボタンをクリックすると画面左側に「クロマキー合成」のチェックボックスが現れますので、その下の「色を選択」でグリーンが選択されていることを確認してクリックします。

ブルーバックなど他の色の場合は、「色を選択」の右側にあるスポイトのアイコンをクリックして、実際の合成画像で透明にしたい色をクリックすれば簡単に指定できます。

これでこういった合成映像が出来上がります。

今回は一発で綺麗に合成されましたが、左側メニューの「上部の境界」、「底部の境界」、「エッジのぼかし」などで境界線の調整も可能なので、動かしながらベストなバランスを探しましょう。

いかがでしたでしょうか。

合成の実作業としてはものの数分でクロマキー合成動画が作れてしまいます。Video Editorは無料体験版も用意されていますので、まずは一度実際に合成してみるとその簡単さを体験していただけます。

テレビやYouTubeでよく見ることとは言え、実際に自分で合成できると感動もありますし、世間に流れている映像への理解も深まりるでしょう。

まとめ

今回はVideo Editorを使ってのクロマキー合成についてご紹介いたしました。

動画編集の奥は深く、クロマキー合成はその手法の一つに過ぎませんが、グリーンバックさえ用意すれば動画の可能性が無限大に広がる重要な手法でもあります。

これだけ安価なソフトで簡単に実現できるとなれば、試さない手はありません。是非本稿を参考にクロマキー合成を取り入れた動画を作ってみていただければ幸いです。