LINEにかかってきた電話は録音できるのか?

結論から申し上げれば、電話録音は可能です。LINEだけでなく、Skypeや通常の電話も、録音することができます。電話機能を持つアプリケーションに録音機能が装備されていなくても、外部アプリやスマートフォンの機能を使う、あるいは録音のための外部機器を接続するといった方法を用いることができます。

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LINE通話を録音する目的と、法律との関係は?

LINEはモバイルメッセンジャーアプリとして、国内では約8,900万人が利用しています。

LINEの電話機能は、互いに「友だち」登録を行わないと、使用することができません。相手がスマートフォンを使っていても、LINEは登録していないという場合であっても、LINEから相手のスマートフォンや固定電話へ電話をかけることはできます。

LINEにおける通話を録音し、記録しておく目的は、人それぞれだとは思いますが、おそらく最も多い理由として挙げられるのが、「メモ代わり」ではないでしょうか。

近年増えてきているのが、「ネットいじめ」や「〇〇ハラスメント」対策として、録音機能を使う方法です。LINE通話の特徴は、対個人に限られる電話と違って(相手方、もしくは自分側に複数人いる場合を除く)、グループ通話ができることにあります。人数が多ければ、「言った、言わない」が曖昧かつ複雑になり、後々のトラブルにつながる可能性があります。こうした状況を回避するためにも、通話録音という手段は有効です。

では、通話を録音することは、プライバシーの侵害などの法に触れることになるのでしょうか?

簡潔に説明しますと、通話を録音することそのものは、「秘密録音」に該当します。開示してもよいと、それぞれが判断した情報のみでやりとりを行っていることが、通話の内容であると考えられるので、会話の内容を録音するだけであれば法を犯さないという判断になるようです。

ただし、録音された通話記録を相手の同意なしに、SNSなどのインターネットサービス上に公開した場合は、プライバシーの侵害及び名誉棄損となる可能性があります。また、捜査機関が相手方の同意なく録音を行う際、それが恐喝、DV、詐欺の証拠集めなど、犯罪行為に準ずるものでないと判断された場合は、原則として違法となっています。

LINE通話の録音について(共通)

スマートフォンの場合、機種やOSのバージョンによって、録音方法が異なる場合があります。唯一これらを気にすることなく、録音を行う方法として知られているのが、専用の録音機器を使用する方法です。

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ICレコーダー(人の声だけでなく、環境音などを録音することを目的とした記録媒体)やボイスレコーダー(人の声を録音することを目的とした記録媒体)を、録音マイク(テレフォンピックアップ)を通してスマートフォンに接続することで、通話を録音することができます。

ケーブル接続とBlue tooth接続がありますが、どちらも送受信機がしっかりと固定されていること、Blue toothの場合は接続が正常であるかどうかを確認してからの利用をお勧めします。あるいは、録音をしなければならない通話であるにも関わらず、録音開始ボタンを押し忘れるミスや、操作のミスなどの人為的ミスが発生する可能性が常にあることも忘れてはいけません。

購入費がかさんでしまうのは仕方ないことかもしれませんが、動作の安定性は、スマートフォンに依存しませんので、確実に録音が行えるといえます。

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なお、ソースネクストより2022年1月21日より、Wi-Fi環境にてインターネット接続を行うことで、文字起こしができるボイスレコーダー「AutoMemo 5」が発売となります。こうした最新機器を導入する環境があれば、ビジネスにおける通話記録の管理効率もあがることと思います。

アプリを使ってLINE通話を録音するには?

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iPhoneやAndroidには、それぞれ録音機能に特化した様々なアプリケーション(以下、アプリ)がリリースされています。ですが、実際の通話録音となると、無料のアプリケーションは不具合が多く、動作が安定しないものが多いように見受けられます。ただ、一概に悪いとも言い切れないので、LINE通話の録音を行うにあたっては、いろいろと試してみるのも良いかもしれません。

なお、「通話録音」というキーワード結果に表示されているアプリでも、詳細情報を見ると「モバイルデバイスの会話を録音することはできません」「コールレコーダーをサポートしていません」といった注意書きが記載されていることもあります。

AndroidにおけるLINE通話の録音について

プリインストールされている電話アプリの場合、機種によっては、メニューから「通話音声メモ」を選択すると、音声を録音することができます。

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画像引用元:https://mag.app-liv.jp

Androidは、バージョン11より、[スクリーンレコード]が搭載されるようになりました。ホーム画面上部をスワイプすると、クイック設定パネルが表示されます。スクリーンレコード]があるかどうかを確認します。

「スクリーンレコード」が見当たらない場合は、クイック設定パネルの鉛筆マークをタップして、表示された画面の一覧にある「スクリーンレコード」のアイコンを長押ししてクイック設定パネルにドラッグします。

[◎(中央黒丸、外丸は破線)スクリーンレコード開始]アイコンをタップすると、録画にあたっての詳細設定を行う画面が表示されます。

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[録音・マイク]をオンにし、[画面上のタップも記録する]は、場合に応じて切り替えます。

[開始]ボタンをタップすると、画面の録画が開始されますので、LINEを起動させて通話をはじめましょう。

録画を停止するには、上部のステータスバーをスワイプすると、[画面をタップして録画を停止]表示が出ますので、こちらをタップして停止させます。保存された動画は、プリインストールのGoogleフォト内のMovieに保存されます。

Andoroid11以前のバージョンには、スクリーンレコード機能はありません。よって、アプリストアより、無料、もしくは有料の通話録音のできるアプリをインストールするか、ICレコーダーもしくはボイスレコーダーを接続して、通話の録音を行うことになります。

iPhoneにおけるLINE通話の録音について

iPhoneの開発会社はアメリカのカリフォルニア州に本社を置く、Apple inc.です。アメリカでは、通話録音を無断で行うことが違法とされている州もあるため、プリインストールの電話アプリには、通話録音機能は基本的についていません。

一方で、iOS11以降、画面収録機能が標準搭載されています。画面収録機能とは、スマートフォンの操作方法を録画してマニュアル化することや、アプリの使用状況を紹介するなどの場面において、欠かせない機能です。iPhoneでは、この画面収録機能を使って、LINE通話を録音することができます。

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画面収録機能が搭載されているかどうかを確認する方法は、iPhoneのホーム画面より、[設定]を開きます。

[設定]>[コントロールセンター画面内]に、[◎画面収録]があることを確認してください。コントロールセンターに画面収録アイコンを表示させたい場合は、[◎画面収録]横の[+]を[-]へ切り替えます。

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画面収録機能の初期設定では、内蔵音声(受信者側)のみが録音可能となっていますので、外部音声(発信者側の声)も収録できるよう、設定を変更する必要があります。

コントロールセンター画面内に表示させている[◎](中央黒丸)アイコンを、長押しします。

長押しすることで、画面収録機能の詳細情報が表示されます。

画面下部に表示されている[マイク]アイコンの下の文字が、「マイクオフ」になっていたら、外部音声を収録することはできません。外部音声を収録するためには、[マイク]アイコンをタップして、「マイクオン」に切り替えます。

画面収録の下に表示されている、[収録を開始]をタップすると、画面の録画が開始となります。ホーム画面に戻って、LINEを起動し、通話をはじめましょう。

次回以降、画面収録を行う場合は、コントロールセンターから[◎]をタップするだけで録画を開始することができます。録画を停止させるときは、画面左上部に赤枠の時計が表示されますので、そちらをタップして停止確認画面を開き、停止を選択してください。

画面収録は、文字通り画面上の動きを記録するための機能です。音声のみが欲しいという場合は、保存した動画ファイルをパソコンにダウンロード後、オンラインコンバーターあるいはコンバーターソフトにて変換を行うか、保存フォルダ(初期設定は、写真フォルダ)から直接、オンラインコンバーターを利用して音声ファイルへ変換を行う必要があります。

まとめ

今回ご紹介した録音方法は、LINEだけでなく、SkypeやFecebook Messengerなどを含めた、スマートフォンからの通話全般にお使いいただけます。

LINEに限らず、通話記録を残すことの目的は、「事実を記録すること」にあるかと思います。内容をメモする代わり、口約束の証明のため、トラブル発生時の証拠とするためなど、理由は様々です。最大のメリットは、法的根拠としては弱いかもしれませんが、口頭の保証が得られることにあるかと思います。デメリットは、保存したデータの管理方法の確立、専用の機械を購入することの出費、端末のストレージの確保などが挙げられます。

通話記録を残すことは、一概に法を犯すことになるとは言えませんが、その境界線は状況と場合によるといった具合にあいまいです。特別な事情がない限り、相手に「メモにとる代わりに、通話を録音しますが、よろしいですか?」と、一言断ってから録音を行えば、不要なトラブルを回避できると思います。

通話録音は、マナーを守って行い、記録されたデータの管理が不用意に外部に流出しないよう、保存管理を徹底して行いましょう。