【初心者向け】DVD-Video形式とは?MP4をDVD-Video形式に変換する方法を完全解説!
要約: 撮影した映像や編集した動画を家庭用DVDプレーヤーで再生できるようにするには、単にファイルをディスクに書き込むだけではなく、「DVD-Video形式」に変換してから書き込む必要があります。そしてこの記事では、「DVD-Video」とは何かをわかりやすく解説するとともに、初心者でも簡単にDVD-Video形式を作成できるおすすめのツールとその手順について詳しくご紹介します。

目次
DVD-Video形式とは?仕組みをわかりやすく解説
DVD-Video形式とは、家庭用DVDプレーヤーやパソコンで映像を正しく再生するために定められた標準フォーマットです。映像・音声・字幕・メニューなどを決められたルール(MPEG2映像、AC3音声など)に沿ってまとめ、DVDディスク上に配置します。市販の映画DVDや、家庭で作成する再生用DVDもすべてこの形式を採用しています。
DVD-Videoの中心となるのがVIDEO_TSフォルダです。このフォルダには、DVDの再生に必要なすべてのファイルがまとめられており、プレーヤーはここを手がかりに映像を再生します。中でも重要なのが次の3種類のファイルです:
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VOB(映像・音声・字幕を格納するコンテナ)
実際の映像データが詰まった箱のようなもので、複数に分割されて保存されます。 -
IFO(再生順やメニュー操作を指示する“地図”)
どのVOBが本編なのか、チャプターの位置、メニュー画面の内容など、再生に必要な情報が記録されています。 -
BUP(IFOのバックアップ)
IFOが読み込めないときに代わりに参照される予備データです。
DVDプレーヤーは、まずIFOを読み込んで再生順やメニュー構成を理解し、その指示に従ってVOBの映像を再生します。つまり、単にVOBファイルだけをDVDにコピーしても、プレーヤーは必要な地図情報が不足しているため、映像ディスクとして認識できません。
DVD-Video・書き込みソフト・DVDプレーヤーの関係は?
DVDを作成して家庭用プレーヤーで再生する仕組みは、一見複雑に見えますが、実際には「データ」「加工する人」「読む人」という三つの役割がうまく連携するだけのシンプルな構造です。
まず、DVD-Videoの元になるVIDEO_TSフォルダは、映像・音声・字幕・メニューなどのデータをDVDの規格に合わせて整理した「原稿」のようなものです。このままではPCで再生できる場合もありますが、多くの家庭用プレーヤーはまだDVD として認識できません。
そこで必要になるのが専用の書き込みソフトです。ImgBurnやDVDFabなどのソフトは、VIDEO_TSの内容を読み取ると、DVDプレーヤーが「これは映像ディスクだ」と認識できるように、ディスクの先頭に「UDFブリッジ」という特殊なファイルシステム(目印)を書き込みます。さらに、DVD-Video規格の厳密なルールに従ってデータを物理的に正しい位置へ配置します。Windowsの標準機能では、この特殊な目印や配置の処理が行われず、PC用のデータ記録形式(UDF 2.01等)で単純コピーされるため、プレーヤーが認識できずに再生失敗となるのです。
最後に、DVDプレーヤーは「読者」の役割を担い、挿入されたディスクの目印を最初に確認して、正しいDVD-Videoと判断できればメニューを表示し、VOBの映像データを順番に再生していきます。目印がなければ、映像ディスクとして扱われず再生に失敗します。

つまり、家庭用プレーヤーで再生できるDVDを作るには、
①DVD-Video形式のデータ
②専用の書き込みソフト
③プレーヤーが読み取れる正しい構造
この3つがそろうことが不可欠です。これらが適切に連携してはじめて、テレビで安心して映像を楽しめるDVDが完成します。
【完全無料】MP4などの動画をDVD-Video形式に変換・作成できるおすすめソフト紹介
MP4をDVD-Video形式に変換・作成できるソフトその1:DVD Flick
| 基本情報 | |
|---|---|
| 対応OS | Windows XP/Vista/7/8/8.1/10 |
| 製作者 | Dennis Meuwissen |
| 入力形式 | AVI、MPEG、MP2、MP3、MPEG-4、MP4、MKV、MKA、OGM、Oggなど |
| 出力形式 | DVDディスク |
| 料金 | 無料 |

DVD Flickは複数の動画ファイルをDVDに保存する無料ソフトです。その上に、さまざまな動画を簡単に編集してDVDに保存することができます。英語版ですが、日本語化にして利用することができます。編集と言ったら、DVDメニュー画面の作り方は簡単で、字幕や音声ファイルの多重化、チャプターの設定などの効果が付けられます。昇進者にも便利に使い安いソフトです。
MP4をDVD-Video形式に変換・作成できるソフトその2:DVDStyler
| 基本情報 | |
|---|---|
| 対応OS | Windows 10 / 8 / 8.1 / 7 / Vista |
| 製作者 | Alex Thuring |
| 入力形式 | AVI, ASF, WMV, FLV, MP4, MPEG(MPEG-1 / MPEG-2, DV, VOB, M2TS, MKV, WebM, OGG, OGM, RM, MOV |
| 出力形式 | DVD、ISO |
| 料金 | 無料 |
| 公式サイト | https://www.DVDstyler.org/ja/ |

DVDStylerは、Windows・Mac OS XとLinuxに応じて、多くなニーズに対応できるソフトです。最も特別なのはメニュー画面付きを複数個作成して、DVD データに変換することができる機能です。そのほかに、作成したDVD データをライティングしたり、音声や字幕を多重化したり、ISOイメージファイルを作成することができます。
日本語に対応するのはもちろん、英語や韓国語、中国語、フランス語など三十種類以上の言葉をサポートすることができます。一番便利なのは、DVDのテーマによって、誕生日や結婚式、自然などDVDメニュー用テンプレートを選ぶことができます。
今回初心者向けのために、一般的な使い方を説明しましたが、実際は本格的なDVDを仕上げるように多くの設定があります。
MP4をDVD-Video形式に変換・作成できるソフトその3:WinX DVD Author
| 基本情報 | |
|---|---|
| 対応OS | Windows10 / 8.1 / 8 / 7 (32 & 64 bit) |
| 入力形式 | MKV、AVI、MP4、MPEG、MOD、MOV、WMV、FLV、RM、RMVB、Xivd、DviX、H264など |
| 出力形式 | DVDディスク、ISOイメージ、DVDフォルダ、VOBファイル |
| 料金 | 無料 |

WinX DVD Authorは無料なのに、機能が豊かなソフトです。動画から画像の抽出とか、動画の字幕を加えるとか、チャプターを追加とか、さまざまな動画を編集することできます。そのほかに、YouTubeから動画をダウンロードできることがあります。使いやすさが抜群で、作成したDVDはPCだけでなく、家庭用DVDデッキ、DVDプレーヤー、レコーダーなどでも再生することができます。
MP4をDVD-Video形式に変換した後でDVDに書き込む方法
DVD-Video形式のファイルを作成した時点では、まだ「DVDのデータ構造」が完成した段階であり、実際のDVDディスクにはまだ書き込まれていません。この工程を「DVDオーサリング」と呼び、ここまでで再生可能なフォルダ(VIDEO_TSなど)が生成されます。次のステップとして、オーサリング済みのデータを物理的なDVDメディアに書き込む必要があります。この作業を行うには、書き込み専用ソフトを使用します。
中でも代表的で人気の高いのが、無料で利用できるオープンソースソフト ImageBurn(イメージバーン) です。ImgBurnを使えば、オーサリングで作成した「VIDEO_TS」フォルダやISOファイルを、簡単な操作でDVD-RやDVD+Rなどのメディアに書き込むことができます。

ImgBurnを起動したら、トップメニューから「ディスクにファイルやフォルダーを書き込む」を選択します。その後、オーサリング済みの「VIDEO_TS」フォルダーを追加し、案内に従ってDVDディスクに書き込みを開始します。
書き込みが完了すると、家庭用DVDプレーヤーやパソコンで再生できるDVD-Videoディスクが完成します。
効率よくDVD-Videoを作成するならDVDFab DVD 作成がおすすめ
無料のオーサリングソフトや書き込みツールを使えば、MP4動画をDVD-Video形式に変換して再生できるDVDを作ることは可能です。しかし、これらの無料ツールはオーサリングと書き込みを別々に行う必要があり、手順が複雑になりがちです。さらに、出力エラーや形式不一致によって再生できないディスクになるケースも少なくありません。
ここでおすすめしたいのが、「DVDFab DVD 作成」です。

- MP4を含む200以上の動画ファイル形式からDVDを作成
- 多彩なメニューテンプレートでDVDメニューを簡単に作成
- 元動画の高画質を無劣化でDVDディスク/フォルダ/ISOに変換
- GPUアクセラレーションにより50倍速のDVD書き込み速度を実現
DVDFab DVD 作成は、こうした煩雑な工程をすべて一括で行える、オールインワンのDVD作成ソフトです。動画の読み込みからメニュー設定、変換、書き込みまでをワンクリックで処理できるため、初心者でも簡単に家庭用DVDプレーヤーで再生できる高品質なDVD-Videoを作成できます。無料ソフトでは複数工程が必要な作業を、DVDFab DVD 作成なら一つのソフトで完結できます。これから初めてDVD-Videoを作りたい方にとって、もっとも実用的で失敗の少ない選択肢です。
それでは次に、実際にDVDFab DVD 作成を使ってMP4からDVD-Videoを作成する手順を詳しく見ていきましょう。
STEP1: DVDFab DVDの作成を開始して、ビデオを入力

DVDFabのボタンをダブルクリックして、表示された画面で「作成」を選んで、左側の作成モードスイッチャーをクリックして、作成モードをDVD作成にしてください。メインインタフェースにおける「+」ボタンをクリックしてから、または動画ファイルをメインインタフェースにドラッグ・アンド・ドロップして、ソースをダウンロードします。
STEP2: 出力DVDをカスタマイズ

ソースのダウンロードが完了の後、レンチアイコンをクリックして、出力サイズと品質などの詳しい設定を調整することができます。
STEP3:動画からDVDを作成し始める

出力先を設定してから、「開始」のボタンをクリックすると、動画からDVDへの作成プロセスが始めます。物理ディスクの作成が必要であれば、提示通り、DVDディスクをPCに挿入すればいいです。
MP4をDVD-Video形式に変換する際によくある質問
MP4をDVD-Video形式に変換する理由は何ですか?
MP4は汎用的な動画形式ですが、家庭用DVDプレーヤーではそのまま再生できません。DVDプレーヤーで再生可能にするためには、MP4をDVD-Video形式に変換し、DVDの構造(VIDEO_TSフォルダなど)を作成する必要があります。
MP4をDVD-Video形式に変換する無料ソフトと有料ソフトの違いは何ですか?
無料ソフト(例:DVDStylerやImgBurn)は、変換と書き込みを別々に行う必要があり、設定やエラー処理に手間がかかる場合があります。一方、DVDFab DVD 作成のような有料ソフトは、MP4の読み込みからDVD-Video形式のオーサリング、ディスクへの書き込みまでを一括で行え、初心者でも簡単に操作できます。
作成したDVDが再生できない場合の原因は?
DVDが再生できない原因として、形式設定のミス(PAL/NTSCの違い)、書き込み不良、またはメディアの互換性の問題などが考えられます。
特に日本国内で使用する場合は、NTSC方式でオーサリングすることをおすすめします。
MP4をDVD-Videoに変換する際、画質は劣化しますか?
DVD-Video形式はMPEG2形式で保存されるため、MP4(H.264やH.265など)より圧縮効率が低く、若干の画質劣化は避けられません。ただし、高品質エンコードに対応したソフトを使えば、劣化を最小限に抑えた高画質なDVDを作成できます。
まとめ:MP4をDVD-Video形式に変換して、どこでも映像を楽しもう
MP4動画をそのまま保存しておくだけでは、家庭用DVDプレーヤーやテレビで再生できないことが多くあります。そこで重要になるのが、DVD-Video形式への変換です。この形式に変換することで、誰でもどの機器でも再生できる、互換性の高いDVDを作成できます。
無料ソフトを利用すれば手軽に始められますが、変換と書き込みを別々に行う必要があり、設定や互換性でつまずくことも少なくありません。その点、DVDFab DVD 作成のような統合型ツールを使えば、変換からオーサリング、書き込みまでをワンクリックで完了でき、初心者でも高品質なDVD-Videoを簡単に作成できます。
自分の大切な映像を確実に保存し、どの環境でも快適に再生できるように、MP4をDVD-Video形式に変換して「思い出をカタチに残す」習慣を始めてみましょう。
*DVD-Videoを動画に変換してスマホで再生する場合は、「DVD MP4 変換 インストール不要」記事をご覧ください。




