HandBrakeの字幕機能を徹底解説!日本語字幕の焼き付けや位置の変更方法
要約: 「HandBrakeで動画を変換するとき、字幕を焼き付ける方法は?」本記事ではこのようなお悩みを解決していきます。HandBrakeは非常に多機能なフリーソフト。字幕の設定はメディアを読み込んだあと「字幕」タブより設定できます。クローズドキャプションにもオープンキャプションにも対応しており、強制字幕のみを表示したり外部字幕を読み込んだりすることも可能です。今回は、HandBrakeで日本語字幕を焼き付けてリッピングする方法や、字幕のフォントやカラー、位置などを変更する方法について解説します。
目次
HandBrakeの字幕機能について
HandBrakeはDVD、BD、動画ファイルを高画質でMP4またはMKVに変換できるフリーソフトです。
まずはHandBrakeの字幕機能の概要を確認しましょう。メディアをHandBrakeに読み込むと「字幕」というタブがあるのでクリックします。
〈トラック〉
字幕の追加を行う部分です。
項目 | 説明 |
新規トラック追加 | 新しい字幕トラックの追加 |
残り全てのトラックを追加する | 動画内の選択されていない字幕を全て追加 |
残り全てのクローズドキャプションを追加する | 残りのクローズドキャプションを全て追加 |
選択済み言語の残り全てを追加する | 字幕設定に該当する字幕を全て追加 |
字幕をインポート | 外部字幕をインポート |
クローズドキャプションとはユーザーが表示の有無をコントロールできる字幕のことです。反対にオープンキャプションとはオンとオフの設定ができない、いわゆる「焼き付け」字幕になります。
〈自動字幕選択〉
自動字幕の選択をカスタマイズします。トラック選択の方法から利用可能な言語、焼き込みの方法まで選択できます。
HandBrakeで日本語字幕を追加する方法
1.字幕ファイルを用意する
HandBrakeでは以下の字幕を読み込むことができます。
DVD | VOBSUBやクローズドキャプション |
ブルーレイ | PGS Subtitles |
外部字幕 | SRTやSSA、ASSなど |
動画ファイル | SSAやSRT、クローズドキャプション |
この中から、追加したい字幕を用意しましょう。
HandBrakeでは2ヶ国語字幕を同時に表示させることもできますので、語学学習なんかにも便利です。
2.字幕ファイルを読み込む
HandBrakeを起動したらメディアを読み込みましょう。
今回はメディアにSRTファイルを追加していきます。「字幕」タブで「字幕をインポート」をクリックしてSRTファイルを読み込みましょう。
言語を「Japanese」にして文字コードを「UTF-8」に指定します。Offsetとは字幕の開始と終了を調整できる機能です。特にこだわりがない場合はデフォルトのままにしておきましょう。「焼き込み(Burned In)」にチェックを入れると字幕を焼き付けることができます。
反対に「焼き込み(Burned In)」のチェックが入っていない場合は、別トラックに字幕を保存し、再生時にON/OFFが選択できるパススルー字幕になります。DVDの場合、パススルー字幕はMKVでないとできませんので注意しましょう。(MP4でパススルー字幕は利用できません)
HandBrakeでは設定した映像を事前にプレビューすることができますので、これで問題ないか確認してから次に進みましょう。
3.保存先を指定してエンコードする
最後に「参照」から保存先のフォルダを選択して「エンコードを開始」をクリックしましょう。処理が終わったファイルは「キュー」より詳細を確認することができます。
HandBrakeで強制字幕のみを表示する方法
強制字幕とは字幕をOFFにしていても強制的に画面内に表示される文字データのことです。特に海外製のブルーレイで多く採用されています。
強制字幕のみを表示したいときは、字幕設定画面で「強制字幕のみ(Forced Only)」にチェックを入れてください。
HandBrakeで字幕のカスタマイズを行う方法
HandBrakeでは字幕のカラーや大きさを変更することはできません。そのため、あらかじめ編集した字幕ファイルを用意し、それを焼き付けていきます。
まずはSRTといった字幕ファイルを用意しましょう。字幕ファイルはリッピングソフトを使って抽出したり、字幕ファイルダウンロードサイトを使ったりすることで入手できます。
Windowsの場合はメモアプリを、Macの場合はテキストエディットを開いて、下記の情報を指定していきます。
字幕の表示位置 | \pos(192,60) |
字幕のフォント | \fnMicrosoft YaHei(変更可) |
文字のサイズ | i\fs30(変更可) |
字幕のカラー | \c&H00FFFF&(変更可) |
改行 | \N |
これらをつなげると、
\pos(192,60)\fnMicrosoft YaHeii\fs30\c&H00FFFF&\N
となります。最初と最後に{}をつけて
{\pos(192,60)\fnMicrosoft YaHeii\fs30\c&H00FFFF&\N}
としましょう。
サンプルの「#00ffff」はアクアなので、お好きな色に変更してください。あとはメモを字幕ファイルとして再度保存し、HandBrakeで読み込んでいくだけです。
HandBrakeで字幕が出ない・文字化けする・ズレる場合の対処法
HandBrakeでは字幕が出ないトラブルが頻発しています。特にブルーレイのSSAはエラーが発生しやすいため注意しましょう。
DVDFab DVD リッピングを使う
DVDを字幕付きでMP4にしたい、DVDから字幕のみをSRTとして抽出したい、そんな方はDVDFab DVD リッピングを使いましょう。
- コピーガード解除機能が強力で、HandBrakeで処理できないDVDに対応
- MP4、MKV、MP3などの1000以上の動画や音声フォーマットに出力
- 字幕の言語選択、強制字幕の表示、外部字幕の追加ができる
- 字幕モード(レンダリング、再マックス、字幕抽出など)を設定できる
- 字幕のフォントや大きさ、カラー、位置などの詳細な設定ができるので、HandBrakeのように事前にテキストアプリで難しいマークアップを使って字幕編集をする必要もない
字幕付きでDVDのリッピングを行いたいのに、HandBrakeで字幕を焼き付けても表示されない、文字化けしてしまう、そんなときは思い切ってDVDFab DVD リッピングに切り替えてみてください。
DVDFab DVD リッピングでDVDを字幕付きファイルにリッピングする方法
DVDFabを無料ダウンロードして、パソコンにインストールした後、起動します。ドライブにDVDディスクを挿入します。
DVD ISOファイルまたはフォルダを使用する場合は、「+」をクリックして、ソースを追加しましょう。
焼き付ける場合は字幕言語を選択し、外部字幕を追加する場合は「外部字幕を追加」をクリックします。強制字幕だけを表示させることもできます。
「詳細設定」で字幕を直接レンダリング、ファイルへ再マックス、idx/subファイルに抽出、srtファイルに抽出、VobSubサブタイトルとして抽出、SRTサブタイトルとして抽出、などさまざまな字幕に関する処理を行うことができます。
「動画編集」で字幕のフォントや大きさ、カラー、位置、遅延、太字、斜字などの編集ができます。
画面下部へ保存先を指定してから、「開始」ボタンをクリックします。DVDリッピングが開始されます。
設定が正しいか確認する
まずは、HandBrakeの字幕設定が正しく行われているか確認してください。「焼き込み」にチェックは入っていますか?焼き付ける字幕はきちんと選択されていますか?
字幕を2トラック設定する
HandBrakeで字幕がでない、入らない、文字化けするときは、2つ以上のトラックを追加してみましょう。トラックは追加するだけで実際に焼き付ける必要はありません。
フレームレートを「固定フレームレート」にする
映像と字幕がズレる、音ズレする場合は、フレームレートが「可変フレームレート」になっていないか確認しましょう。
HandBrakeでは「動画」タブでフレームレートの設定が行えます。
- 可変フレームレート : 映像が静止画状態になるフレームを分析して自動的に飛ばすフレームレート
- 固定フレームレート : 1秒間に表示される画像の枚数が一定値で固定されているフレームレート
可変フレームレートは一見便利そうな機能にも思えますが、再生プレーヤーが可変フレームレートをサポートしていないと、どんどん字幕と映像がずれてしまいます。
HandBrakeの字幕機能機に関するQ&A
字幕だけを抽出することはできません。HandBrakeはDVDやブルーレイを動画ファイルにリッピングするソフトで、SRTやSSAなどの字幕ファイルに対応していないためです。ディスクから字幕だけを抽出したい場合は、本記事で紹介したDVDFab DVD リッピングを使いましょう。
まとめ
今回はHandBrakeの字幕機能の使い方について解説しました。HandBrakeは字幕に関する設定機能も充実しており、動画に焼き付けたり、表示位置をms単位で調整したり、複数言語の字幕を同時に処理したりすることができます。
簡単に字幕のフォントや大きさ、カラーなどを調整したい、DVDから字幕をSRTファイルとして抽出したいという方は、DVDFab DVD リッピングを使いましょう。本ソフトは字幕を焼き付けたりSRTとして抽出できるだけでなく、フォントや斜体、カラーまで詳細に設定できます。